おはようございます!
先日、東京ビックサイトで行われた第4回全国高校生そば打ち選手権大会の視察に福井のそば関係者数名で行ってきました。
福井でも毎年秋に全国予選を勝ち抜いた精鋭たちが一同に介して名人を目指し技を競い合う「全日本素人そば打ち名人大会」が行われていますが、これらは社会人になった方が主な対象で、高校生以下の学校単位ではありません。
そば打ちに取り組む高校生や中学生がいるとそば打ちがとても華やかになりますし、若者の頑張っている姿をみて大人も頑張れる。そんな学生が福井からも出れば越前そば文化ももっと盛り上がるんじゃないだろうかという思いを込めて今回、視察に行きました。
全国高校生そば打ち選手権大会は、(社)日本麺類業団体連合会が主催しており、全国麺類生活衛生同業組合連合会が協賛・協力をしています。
第4回全国高校生そば打ち選手権大会当日の様子→【USTREAM動画配信】
会場ではすでにそば打ちが始まっていて、まずは高校生個人の部から。
高校生だと甘く見ていたわけではありませんが、一つの工程毎に集中力を高めていく若い熱気がビシビシ伝わってきます。
作業時間は40分と全国素人名人戦より10分長いですが、決してゆっくりできる時間ではありません。二八ミックスのそば粉1kgを水回し、こね、のし、切り、掃除まで全工程を一人でやるとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
対象が高校生でも審査委員の方々は手抜きなく、一つ一つの工程を見ながら、時には全体を見てしっかりとチェックされていました。重圧のかかった広い会場でそば打ちする選手の額から大粒の汗が出ています。
切りを終えたら余った時間をフルに生かして自分の打ち台をピカピカにしていきます。
早く打ちすぎても時間が余ってしまうし、かといって遅れると掃除の時間が無くなってしまう。この時間配分のバランスがとても重要だなと感じます。
終わりの礼が終わると打った蕎麦を会場に集まった方々に披露されます。
地方によって打ち方・切り方が様々ありますが、みなさん本当に綺麗に切ってあって高校生と言えどレベルの高い仕上がりに驚きました。
続いて団体戦。
工程ごとに担当を変えて4人1組のグループで力を合わせて蕎麦を打ちます。
こうやって一同に並ぶと迫力があります。
男だけのグループや女だけグループ、男女混合グループと学校ごとに違いがあって、これもまたおもしろいところです。各自、得意分野の工程を行い次に上手く繋げられるよう真剣に取り組んでいいる姿が印象的でした。
選手の親や担任の先生、そば打ち部活の先生方も一丸となって応援している姿や団体選で選手たちそれぞれが力を合わせてそば打ちする姿を見て胸がギューッとなる感覚になります。福井からも出てほしい・・福井の越前そば文化を全国の高校生やそば打ち愛好家に見ていただきたい・・。そんな想いにさせられました。
毎年ふくいで開催される全日本素人そば打ち名人大会の雰囲気とはまた違った高校生ならではの初々しいというか甘酸っぱいというか、とても若々としてエネルギッシュな雰囲気を肌で感じることができて気持ちを新たにした感じです。
この大会の出場校の取り組みが素晴らしく、農業高校でそば畑を持っていて”そば打ち”を授業の一環として週2回~3回の科目になっていたり、校長がそば打ちの段位を持っていたりとソバを通して教育に生かしているんだなーと感心するばかり。
また場内アナウンスで選手の紹介があり、とある選手のそば打ちをはじめたきっかけが、将来料理人になりたい。料理の幅を広げる意味でそば打ちを始めたという話を聞いて思わず「素晴らしい!」と口に出てしまいました。
何年後になるか分かりませんが、当地ふくいからも高校生が出場するように頑張りたいですし、その姿を早く見たいです。
【大会の結果】※全麺協公式ブログより
[団体戦]
優勝:北海道幌加内高等学校
準優勝:群馬県立利根実業高等学校
3位:北海道新得高等学校
[個人戦]
優勝:永井志歩(群馬県立利根実業高等学校)
準優勝:渡辺美紅(北海道幌加内高等学校)
3位:柳澤結花(群馬県立利根実業高等学校)
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全国高校生そば打ち選手権 ※USTREAMより抜粋
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1.開催趣旨
「そば」は長い歴史の中で、日本を代表する食文化に発展してきました。近年は、食生活の欧米化が進む中で、健康食としての「そば」が注目され、「手打ちそば」がブームとなっています。
手打ちそばは家庭や地域で気軽に取り組めることから、全国各地で手打ちそばの教室や、愛好団体が多く誕生し、全国麺類文化地域間交流推進協議会が主催する素人そば打ち段位の認定者は、1万人を超えるまでになりました。
手打ちそばブームは全国の高等学校にも広まり、授業や、クラブ活動などで手打ちそばに取り組む高校生が増えています。
このような手打ちそばに取り組む高校生を対象に、日頃の練習の成果を発表し、そばを通じて全国の仲間と交流する機会として、第4回全国高校生そば打ち選手権大会を開催し、「そば」の伝統と食文化を継承し、手打ちそば文化の更なる発展と「そば」の普及を目指します。
2.主催
一般社団法人 日本麺類業団体連合会
3.後援
文部科学省
一般社団法人 日本蕎麦協会
全国麺類生活衛生同業組合連合会
4.協賛・協力
全国麺類文化地域間交流推進協議会
5.協力
鵜の一門会
6.開催期日
平成26年4月2日(水)午前10時
7.開催場所
東京都江東区有明3-11-1
東京国際展示場(東京ビッグサイト)東展示場4ホール『2014麺産業展』
8.参加校(都道府県順)
北海道幌加内高等学校
北海道新得高等学校
北海道旭川農業高等学校
福島県立耶麻農業高等学校
宮城県伊具高等学校
宮城県農業高等学校
埼玉県立秩父農工科学高等学校
群馬県立安中総合学園高等学校
群馬県立利根実業高等学校
静岡県立静岡農業高等学校
長野県長野吉田高等学校 戸隠分校
大阪府立園芸高等学校
鹿児島県立加世田常潤高等学校
[4月7日(月)]
玄そば産地:福井県大野市産(早刈り品)、坂井市丸岡町産(早刈り品)、吉田郡永平寺町産(完熟品)
天気:晴れ
石臼工場内室温:14℃
石臼工場内湿度:50%
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