そば打ちに使う「中力粉」と「強力粉」は何が違う?蕎麦のつなぎ粉には、どちらを選べばいいんでしょうか。

二八蕎麦を打つ時には、そば粉8割に対して2割のつなぎ粉(小麦粉)を加えて打ちますが、そば粉同様、つなぎ粉は小麦の産地や品種、製粉方法、精製度合などによって含まれている成分が微妙に異なり、製粉メーカーによってもいろいろな種類や特徴があり、蕎麦の食感や仕上がりが異なります。日本各地の蕎麦粉を取り寄せて打ち比べるのも面白いですが、そば粉は固定しておいてつなぎ粉をいろいろ変えて打ってみるのもまた楽しいものです。

よく弊社にご質問をいただくのは、「そば打ちに使うつなぎ粉で中力粉と強力粉は何が違うのか?」また、「蕎麦のつなぎ粉には、どちらを選べばいいんでしょうか。」というものです。

そば打ちに使う「中力粉」と「強力粉」は何が違う?蕎麦のつなぎ粉には、どちらを選べばいいんでしょうか。

■「中力粉」と「強力粉」の違いは?

「中力粉」はそば粉に例えるなら1番粉から2番粉の部分を製粉した小麦粉で、適度な粘りとデンプン質のつるつる感を持った粉になります。麺類では、ラーメン、そうめん、冷麦、うどんなどに適しています。
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「強力粉」は1番粉から3番粉の少し手前までの部分でを製粉した小麦粉で、中力粉より粘り成分グルテンの含有量が高く、麺類というよりはパンや焼き菓子、ピザ生地、餃子の皮などに適しています。ちなみに、そば打ちにはあまり使用しない「薄力粉」は、1番粉の粘りの薄い部分を製粉した小麦粉で、うどんを打つ際の打ち粉や料理のとろみ付け、カレールーなどに使用されます。

■打ちたい蕎麦や、用途で使い分ける「中力粉」と「強力粉」。

一般的に二八蕎麦のつなぎ粉として広く使用されているのは「中力粉」で、つるつるとした食感と適度なコシ、のど越しの良い蕎麦になります。一方、「強力粉」は中力粉に比べるとつるつる感は多少薄くなりますが、中力粉よりもグルテン量が多い分つながる力が強いのでモチモチした弾力ある蕎麦に仕上がるので、蕎麦をしっかりと噛んで味わう地域などでは多く使用されています。福井でもつなぎ粉に強力粉を買い求められる方が割と多いです。

また、九一(くいち)蕎麦 [そば粉9割:つなぎ粉1割] や、外一(そといち)蕎麦 [そば粉10割:つなぎ粉1割] のようにつなぎ粉の量を少なくして打つ場合や、粗挽きそば粉のように繫がりにくいそば粉を打つ場合には強力粉のようにグルテンの高い小麦粉を使用することで、蕎麦の味わいを生かしつつ繋がりにも配慮される方もいます。
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■小麦粉の灰分(はいぶん、かいぶん)とは?

小麦粉の色や等級づけの目安になる「灰分(はいぶん、かいぶん)」は、数値が低い(灰分の少ない)と輝くように明るく綺麗な色の小麦粉になり、一般に上級粉として扱われます。そば粉で例えると更科粉です。

数値が高い(灰分が高い)小麦粉は、くすんだ色味で舌触りが悪く下級粉として扱われます。しかし、灰分が高いということは小麦の内側から外側のふすまの部分まですべての粉が含まれるいわゆる全粒粉になっていくので、ミネラルや食物繊維が多く、栄養的にみればいいことです。
そば打ちにおいては、強力粉は中力粉よりも灰分が高いので関東風な白っぽいそば粉で蕎麦を打つ時には、ふすまの色が出て麺線がくすみがちになることもあります。ですので、白っぽい蕎麦を打つ場合は「中力粉」、田舎蕎麦や粗挽き蕎麦を打つ場合には強力粉と用途に合わせて使い分けていただくと良いと思います。のど越しと繋がりの良さを両方生かしたい方は、中力粉と強力粉を1:1でブレンドして打ってみていただくといいと思います。

■つなぎ粉(小麦粉)選びは蕎麦の美味しさを無限大にする。

冒頭でもお伝えしたようにそば粉も小麦粉も共通して言えることですが、産地や品種、メーカーによって小麦粉の性格は異なります。中力粉と言っても、強力粉と中力粉の中間(準強力粉)のものや薄力粉寄りのものがあります。一番良いそば粉、良いつなぎ粉というのは個人差やそば粉との相性もあったりしますので、様々な粉を試していただいて、ご自身にあったものや実現した食感や味わいによってを使い分けながら打っていただきたいと思います。弊社で取り扱っておりますつなぎ粉は、そば粉の色を極力邪魔しないように白色に近いの中力粉と強力粉、福井県産の準強力粉をそれぞれご用意しております。

うどん用粉、中華麺用粉、パン用粉など同じ小麦粉でもたくさんの銘柄や種類があるのは、上記のように粉の色や粘り、風味など用途によって調整されているからです。これらはそば用つなぎ粉として使用しても問題はありませんが、薄力粉寄りの小麦粉だと繋がりにくくなります。市販のお好み焼き粉やてんぷら粉等は粉自体に味付けされていたり、油を含ませてありますのでつなぎとしてはご使用にならないでください。

■つなぎ粉に使う小麦粉は、国産より外国産が適してる!?

安心安全の観点から安い外国産ではなく、純国産の小麦粉をお求めになる方は多いです。やはり日本の生産者をはじめ国内で栽培された作物は世界的に見ても素晴らしく質が高いと思います。すべての作物には品種や産地ならではの気候・土壌というものがあります。日本においては在来種を始め、日本に適性を持たせた改良品種が作付けされているのですが、日本国産と外国産では「食感」、「粘性」、「香り」に違いが結構出ます。

「食感」と「粘性」については、国産の小麦粉は外国産に比べてグルテン含有量が少ない傾向にあるので、仮に強力粉と書かれていても中力粉との中間の準強力粉、中力粉だと薄力粉寄りくらいに思っていただいた方がいいです。どちらも蕎麦のつなぎ粉としては問題なくお使いいただけますが、繋がりや噛み応えが弱かったり麺としての持ちが悪く早い段階で切れ切れになってしまうかもしれません。そして「香り」。ここが蕎麦のつなぎ粉には外国産の方が良いという大きな理由になるのですが、蕎麦に比べて小麦の方が香り成分が強く、高品質な国産小麦を使うと蕎麦の香りをぼやけさせる要因になり得ます。そのため、あえて香りの弱い外国産を使うことで蕎麦の香りをなるべく生かすようにするという方も多くいます。

■そば打ちで余ったつなぎ粉(割粉)は、うどん粉の代用品として手打ち饂飩も打つこともできる。

つなぎ粉は小麦粉なのでうどんに限らず、きしめん、ほうとう、冷麦、そうめん、手打ちパスタなどなんでも作れます。パンやベーグルなどは生地のもちもち感が重要ですから中力粉よりもグルテンの多い強力粉の方がいいです。もしそば粉がちょっと残ってしまった場合には、小麦粉と半々もしくは3:7くらいの割合で蕎麦パスタを作ってもおもしろいですね。一般的なうどん粉は薄力粉と中力粉の中間くらいの粉で、小麦の中層から内層の部分を粉にしたものです。全粒粉やグラハム粉などの香りが強く色が出やすい外層部分は含んでいません。小麦も蕎麦も米も穀物に共通して言えることは粒の中心に甘みが一番感じられるでんぷん質が詰まっていて、外層に向かうにつれ香りや旨みのあるタンパク質になっていきます。

そば打ちで余ったつなぎ粉(割粉)は、うどん粉の代用品として手打ち饂飩も打つことができる

そば粉は1番粉、2番粉、3番粉と大きく3種類に分けられますが、それぞれ内層粉(純白の御膳粉・更科粉・打ち粉)、中層粉(手打ちそばに適している粉)、外層粉(甘皮そば粉)です。お酒では大吟醸、吟醸、本醸造など米をどれだけ削るかという精米歩合と造り方で区分けされています。二八ブレンド粉のようにあらかじめブレンドされているそば粉で蕎麦打ちされる場合は無駄がなくていいかもしれませんが、そば粉とつなぎ粉を別々に用意される方はどうしても余りが出ます。そば粉と違って小麦粉は数か月、保存しても大きく劣化はないにしても、できれば新しい粉を使いたいですね。

■蕎麦のつなぎには小麦粉以外にどんなものがある?

全国で使用されている蕎麦のつなぎとしては、卵、山いも、そばがき、海藻(へぎそば)、植物の繊維(オヤマボクチ)、大豆粉などがありますが、つなぎの選定によって蕎麦の食感や味わいが大きく変わります。小麦粉だけでなく、色々なつなぎを使ったお蕎麦を楽しんでみてください。

↓ここから小麦粉(つなぎ粉)についていただいたご質問にお答えいたします。

Q:ニ八の配合でつなぎ粉を強力粉と中力粉を半々にまぜるメリットはありますか?混ぜない方が良い結果が出ますか?

【回答】
そば粉同様につなぎ粉も色々な特徴を持ったものがありますので、お好みに合わせて色々試されるとおもしろいと思います。強力粉は粘りが強いので繋がりやすく、歯ごたえのあるそばになりますし、中力粉は強力粉ほどの粘りがない分、固くなりすぎずツルツルとした食感が楽しめます。
つながり良く、適度な歯ごたえとつるつるした食感を併せ持つというところで、半々でブレンドしたいわゆる「強めの中力粉」を用いられる方もいらっしゃいます。

Q:うどんの打ち粉に使う為の薄力粉はありますでしょうか?

【回答】
弊社オンラインショップでの販売は行っておりませんが、お問い合わせいただければつなぎ粉(割り粉)と同じ規格にて薄力粉をご用意いたします。ホームページから他の商品と共にご注文いただく場合は、ご要望欄にご入用の数量をお書き添えください。また、薄力粉のみのご注文の場合は、お電話(0776-54-0578)、FAX(0776-54-4268)、お問い合わせフォーム、メール(info@soba-sueyoshi.co.jp)をご利用ください。

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令和5年カガセイフン工事(17日目)石臼架台設置完了、色別選別機試運転。

新規石臼架台の搬入もいよいよ後半戦。
残りの架台を設置していきます。

令和5年カガセイフン工事(17日目)石臼架台設置完了、色別選別機試運転。
架台はただ置けばいいというものではなくて、1台1台水平値を取りながら丁寧に備え付けていきます。寒い中、本当にありがとうございます。

令和5年カガセイフン工事(17日目)石臼架台設置完了、色別選別機試運転。
一列に並んだ架台は美しいですね~

令和5年カガセイフン工事(17日目)石臼架台設置完了、色別選別機試運転。
次に架台に決められた石臼を設置していきます。
カガセイフンの石臼は古いものだと150年以上前に作られたものがあり、今でも現役で最高のそば粉を挽いてくれるのですが、一つ一つ作られた年代や石臼職人が異なり時代ごとの流行みたいなものによって石臼の大きさや形が微妙に違います。

令和5年カガセイフン工事(17日目)石臼架台設置完了、色別選別機試運転。
なので今回、架台を製作してくださった鉄工所さんとは、今まで何度も何度も打ち合わせを重ね、過去3台の試作機を製作してもらいながら、石臼の個性を生かした架台にしていただきました。一見するとすべて同じように見えますが、石臼と同じくすべて1点ものの架台です。

令和5年カガセイフン工事(17日目)石臼架台設置完了、色別選別機試運転。
↓新設した「色別選別機(奥)」と並んだ新規石臼架台。
色別選別機は、米を製品にする時に石やガラス片等の異物や被害粒の除去する設備なのですが、今回、弊社が導入した理由は脱皮した後に混入してしまう玄そば(黒粒)を除去するためです。

令和5年カガセイフン工事(17日目)石臼架台設置完了、色別選別機試運転。
福井在来種の玄そばは他県産(他品種)に比べて非常に粒が細かく実が詰まっているので、完全脱皮がとても難しく黒粒がかなり混入します。1期目の機械更新工事で在来専用に特注した脱皮機が入ったことで今までとは比べ物にならないくらい精度の高い丸抜き(抜き実)が得られるようになりましたが、それでも黒粒は混じります。そこでこの色選を活用して混入している黒粒を除去するのです。それでも100%除去はできませんので、これからいろいろな条件で活用していきたいと思っております。

令和2年から令和5年まで足掛け3年の長きに渡る工事もようやく完了しました。
ご協力いただきましたお客様には心より感謝申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。

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令和5年カガセイフン工事(10日目)石臼架台4台設置

今回、更新する石臼の架台は10台で新しく3台新設されるので合計13台の架台が納品されます。その内の4台が今日カガセイフンにやってきました!

令和5年カガセイフン工事(10日目)石臼架台4台設置
この架台は石臼製粉機を取り扱うメーカーではなく福井市内の鉄工所に依頼しました。理由はいろいろあるんですが、一番のポイントはカガセイフンの肝である石臼の個性を尊重した架台を作ってくれるかどうかというところ。
弊社の石臼はすべて昔の職人が手作りしたもので、1つとして同じものがなく、大きさや重さ、形が様々です。それらを一つ一つ見ながら石臼に適した架台を作ってもらうには、話を真摯に聞いてくれる鉄工のプロに依頼するしかありませんでした。

令和5年カガセイフン工事(10日目)石臼架台4台設置
石臼1対ごとにフルオーダーした架台は見た目は同じでも随所に工夫が施されており、危険を伴う石臼のメンテナンスを素早く安全に行えるような造りになっています。福井のものづくりは素晴らしいなぁとつくづく感じます。

令和5年カガセイフン工事(10日目)石臼架台4台設置
いよいよ石臼が設置されます。石臼にあわせて架台を作っているので、架台に対して設置する石臼がすべて決まっています。違う架台に設置しても当然合いません。

令和5年カガセイフン工事(10日目)石臼架台4台設置
一つ一つ石臼が設置されていき、原料タンクがのせられました。

令和5年カガセイフン工事(10日目)石臼架台4台設置
すごくいい感じです。
残り9台全部設置されると壮観でしょうね。

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令和5年カガセイフン工事(6日目)色別選別機設置、石臼架台取り外し

今日は朝から慌ただしく、3本ある原料タンクの内1本を取り外して空いたスペースに先日届いた色別選別機を設置する作業が始まりました。

令和5年カガセイフン工事(6日目)色別選別機設置、石臼架台取り外し
配管を丁寧に取り外し、タンクを解体していきます。

令和5年カガセイフン工事(6日目)色別選別機設置、石臼架台取り外し
空いたスペースに色別選別機を設置。これで1か所で磨き済み玄そば、脱皮済み丸抜き、色選済み丸抜きの3種類の原料が取れるようになります。

令和5年カガセイフン工事(6日目)色別選別機設置、石臼架台取り外し
一方で石臼架台の解体も始まりました。

令和5年カガセイフン工事(6日目)色別選別機設置、石臼架台取り外し
今の場所にやってくる前の工場から40年以上に渡って頑張ってくれたこの架台は、石工がさんたちが1台1台手作りで作った弊社の石臼に合わせて作られたオーダーメイドなのですが、経年劣化による骨組みの歪みと、故障した際の部品調達ができないという理由で今後、部品交換やメンテナンスしやすい仕様で新調する運びとなりました。

令和5年カガセイフン工事(6日目)色別選別機設置、石臼架台取り外し
まだ使える部品だけ取り外してもらって残りは撤去。
石臼があると狭く感じる部屋でもモノが無いと広く感じます。

令和5年カガセイフン工事(6日目)色別選別機設置、石臼架台取り外し
ここに新しい架台がやってきます。
どのような景色になるのかとても楽しみです。

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令和5年カガセイフン工事(1日目)色別選別機 搬入

令和3年の機械更新工事、令和4年の原料倉庫改修、製麺室新設工事に続いて、令和5年は色別選別機の新設と石臼架台更新工事を行います。工事開始から3年という長きに渡り弊社の工場改修に関してご理解とご協力をいただきましたお客様、工事関係者の方々に心から感謝申し上げます。

今年の工事始めは、色別選別機の搬入から。

令和5年カガセイフン工事(1日目)色別選別機 搬入

色別選別機とは、小石・ガラス片などの異物や不良品を色で選別する装置で白米に使用されることが一般的ですが実はソバにも使用されおり、脱皮した蕎麦の実の中に脱皮されずにそのまま残る皮付きの実(玄そば)を取り除くために必要な設備なんです。

令和5年カガセイフン工事(1日目)色別選別機 搬入
特に弊社が主として使っている在来種は粒が細かく一般的な品種に比べて加工性が悪いので、脱皮しても黒粒の混入率が高くなります。そこで最後に色別選別機で黒粒を選り分けてきれいな丸抜き(抜き実)にするのです。弊社としては初めて導入する設備なので、どのように仕上がってくるのかとても楽しみです。

明日から色別選別機の設置と老朽化した石臼架台の取り外し作業が行われます。
工事期間は約2週間となりますが、雪が降らないことを祈るばかりです。

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夏に福井県北部を襲った大雨被害が大きかった丸岡在来種を育てる坂井市丸岡町のそば畑。

坂井市丸岡町のそば畑を見回りました。
↓ここは播種してすぐに夏の線状降水帯による大雨被害を受けたところ。

夏に福井県北部を襲った大雨被害が大きかった丸岡在来種を育てる坂井市丸岡町のそば畑。
雨で種そばが流された後に播き直しを行ったそうですが、その後の天気にも恵まれず、雑草に負けてしまった状態になっています。

↓こちらも同じ地区の圃場です。

夏に福井県北部を襲った大雨被害が大きかった丸岡在来種を育てる坂井市丸岡町のそば畑。
かろうじて残ってはいるものの、収穫するまでには至りません。
ちょっと離れたところに割と育っている畑も見受けられましたが、播き直しによって生育が2週間ほど遅れているので、収穫時期に霜が降りないか心配しているところです。

夏に福井県北部を襲った大雨被害が大きかった丸岡在来種を育てる坂井市丸岡町のそば畑。
実のつき方はあまり良いとは言えません。
通常であれば1個体に20~30粒ほどついているのですが、10粒ついているかいないか・・という感じで、やはり生育時期にズレが生じたことで生育はもちろん、十分な受粉もできなかったのではないかと思います。

夏に福井県北部を襲った大雨被害が大きかった丸岡在来種を育てる坂井市丸岡町のそば畑。
大雨が降った当初、平野部の丸岡町や福井市の圃場は全域で浸水し、その後も晴れがほとんどなかったので、今年のソバを諦める農家さんもいましたが、そんな中でもリスクを取りながらこうして栽培してくださる農家さんに感謝しながら新そばを待ちたいと思います。

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3年ぶりに「全日本 素人そば打ち名人大会」が開催されます。

11月6日(日)に「福井市企業局ホール5階大ホール(福井市大手3丁目13-1)」にて全国17会場で行われた予選会を突破した選手らによる「第27回全日本素人そば打ち名人大会」が開催されます。

3年ぶりに「全日本 素人そば打ち名人大会」が開催されます。

また、5日(土)・6(日)に福井駅西口「ハピテラス(福井市中央1丁目2-1)」にて福井の新そばや県内外の愛好会などによるふくいそばまつりを開催します。各店のそばうちの技が光るそばの食べ歩きはもちろん、地酒も楽しめます。

3年ぶりに「全日本 素人そば打ち名人大会」が開催されます。出店そば店 6店舗(順不同)

■啓新高校そば部(5日のみ) おろしそば(冷)、かけそば(温) など

■江戸流手打ちそば鵜の会   せいろそば(冷)、かけそば(温) など

■歴代名人そば店       もりそば(冷)、山菜そば(温)  など

■結城ふるさとそば      天おろしそば(冷)、きつねそば(温) など

■ふくいそば打ち愛好会    おろしそば(冷)、肉そば(温・冷)

■かっちゃま鹿谷二八会    おろしそば(冷)、旨味とりそば(温) など

▼詳細はこちら
<a href=”https://fukui-sobamatsuri.com/” target=”_blank” rel=”noopener”>https://fukui-sobamatsuri.com/</a>

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カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。

昨年1月より約13か月におよぶ弊社改修工事も無事終了しました。
この工事に関しまして、ご理解とご協力をいただきましたお客様、お取引先様、工事関係者の方々、心より感謝申し上げます。

本日は試運転で明日2月1日より本稼働を行います。
今回の改修工事では、石臼以外の製粉機械および、それに付随する機械類の7割を更新し、2割を撤廃いたしました。また、内外装、原料倉庫、断熱など、老朽化した部分をすべてきれいにしましたので、大きなところだけご紹介いたします。

①原料倉庫(低温)
倉庫全体に冷蔵庫のような断熱パネルを施し、冷設を更新しました。
気密性が高くなり、結露も起きにくい構造にしてくださったので、年間通して一定の温度帯で今まで以上に品質を維持できるようになりました。

カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。
②氷温庫(氷温協会認定)※奥の箱型倉庫
福井在来種は、玄そばの状態で4℃以下の真空貯蔵すると新そばの色味が保たれ、劣化指標になる脂肪酸度と製麺性に関係するデンプンの変化が抑えられるという研究結果があります(福井県食品加工研究所調べ)。
福井在来種を氷温熟成することによって、新しい味わいをご提供できるようになるとともに、収穫量が安定しない福井県産ソバを安定供給するための貯蔵庫として利用します。
また、今までは合計20トンの容量でしたが、①の原料倉庫を含めると1.5倍の30トンに拡大したので、福井県内複数の産地を細かく保管することができるようになりました。

カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。
③福井在来種専用の脱皮設備
小粒で脱皮が難しい在来種を専用に脱皮するための設備に切り替えました。
今までは脱皮後に黒粒や割れた実がかなり混入していたため選別に苦労しましたが、これからは黒粒や割れの少ない丸抜きを製造することができます。

カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。
④粒選(福井在来種/国内種)
品種によって粒揃えの機械を分けました。
これにより効率的で精度の高い粒選が行えます。

カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。
⑤石臼製粉ライン
1か所に集約された計34台の石臼ライン。
壁には断熱をしっかり施し、大型の冷設を設置しました。夏季でも鮮度を下げないよう低温で製粉することができます。

カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。
⑥そば打ち試作室
今までちゃんとした試作室が無かったので、この度、新しく設置しました。
調理機器も併せて用意したので、試食まで行えるようになりました。

カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。
⑦製麺室
50年来使い続けてきた製麺機に別れを告げて、十割蕎麦が打てる製麺機を導入しました。開業を検討されている方には製麺シュミレーションができるようになりますし、挽きたて打ちたての生そばも販売できるようになりました。

カガセイフン改修工事が完了し、新設備にて製造を開始しました。
以上、細かいところを言えばまだまだありますが、目立ったところをご紹介しました。
新しい設備に慣れるまでは気を抜けない日々が続きますが、福井在来種の良さをさらに高めて行けると思うとワクワクします。

これからも福井在来種に寄り添い、ニッチトップを目指して頑張っていきます。
145年目の越前そば粉製造元カガセイフンをこれからもよろしくお願いいたします。

株式会社カガセイフン
代表取締役 加賀健太郎

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カガセイフン改修工事(88日目)1期工事終了・試運転

新規設備の取り付けも終わり、配管の位置や導線が万全に行われているかどうかの最終チェックを行って、いよいよ試運転の日を迎えます。

カガセイフン改修工事(88日目)1期工事終了・試運転
機械を操作する制御盤は、今まで使っていたものの4分の1サイズ。
コンパクトになってさらに使いやすくなりました。

カガセイフン改修工事(88日目)1期工事終了・試運転
一つ一つの機械が適正に作動しているかの確認を行ってから原料を切込みます。
最初は国産そばで様子を見てから福井在来種を投入。福井在来種は小粒で実が詰まっているため、今までの機械では精選工程や脱皮で割れが大量に出たり皮の除去が困難でした。

カガセイフン改修工事(88日目)1期工事終了・試運転
今回の設備は主に福井在来種を加工するために独自に設計していただいたものなので期待が高まります。

カガセイフン改修工事(88日目)1期工事終了・試運転
在来の実の流れや動きを細かく追って確認しながら微調整。
脱皮した丸抜きの仕上がりはこんな感じです。

カガセイフン改修工事(88日目)1期工事終了・試運転
大粒~中粒は多少の黒粒はあるものの、ほぼきれいに剥けました。
写真の丸抜きは小粒です。在来の小粒はほとんど脱皮できなかったので、今までは挽ぐるみに回していましたが、ここまできれいに剥けるのは嬉しいですね。

いよいよ来週から、本格的に製造を行っていきます。石臼部屋も素晴らしい環境になり、石臼たちも気持ちよくそば粉を挽いているように感じます。2期工事は今夏からの予定なので、それまでに新しい機械に慣れていかないといけません。頑張ります。

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カガセイフン改修工事(74日目)選粒・脱皮ライン搬入設置

しばらくの間、作業が中断していましたが今日から再開です。
今日は2回目の新規設備が到着しました。

カガセイフン改修工事(74日目)選粒・脱皮ライン搬入
玄そば選粒機と脱皮ライン、そして増設分の石臼です。
今回入れ替えた機械類は全体的に今までの機械よりもサイズが小さいので能力だけで見れば劣りますが、品質面では大幅に良くなります。また、福井在来用と国産(外国産)それぞれ専用に製作していただきましたので、加工が難しいとされる福井県産在来種をある程度効率よく製造できる体制が整います。

カガセイフン改修工事(74日目)選粒・脱皮ライン搬入
1台1台丁寧に搬入して設置個所へ移動。

カガセイフン改修工事(74日目)選粒・脱皮ライン搬入
先に設置されていた第1陣の機械たちとご対面。
これからよろしくお願いします!という気持ちで一つ一つ見て回ります。

カガセイフン改修工事(74日目)選粒・脱皮ライン搬入
配管を通して機械同士を繋いでいきます。

カガセイフン改修工事(74日目)選粒・脱皮ライン搬入
小粒の福井在来専用に特注した機械の一部。
試運転が楽しみです。

カガセイフン改修工事(74日目)選粒・脱皮ライン搬入
1期工事は5月末に終了する予定で、8月頃より2期工事が始まります。新しいラインで製造できるのが楽しみでなりません。見学の依頼も増えてきておりますので、6月中旬ころから状況を見ながら対応させていただきたいと思っております。

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