後半は毎年、福井市で開催される全日本素人そば打ち名人大会で第12代名人となった井(イイ)さんのそば打ち実演が行われました。
今年は記念すべき第15回大会なので、例年以上のイベントを企画しております。後日、大会の告知を順次していきますのでご期待ください。
無駄な動きがなく、基本に忠実でていねいな打ち筋に周りから歓声が上がっていました。また、井さんのこれまでの経験やそば打ちを始めたきっかけ、加水の注意点など小話を織り交ぜて緊張感を漂わせながらもアットホームでゆるい雰囲気の中、作業が行われていきました。
そば粉、水、ネギ、大根、すべて勝山産のおろしそばです。
太打ちで少し色が濃い独特のお蕎麦。ソバにとって品質の維持が難しい夏場でも香り高く、モチモチとした食感、大根おろしの味に負けないソバの旨みを十分に感じました。
福井のおろしそばは、大根をおろしたらその汁ごとダシ汁に加えて、お蕎麦にぶっかけでいただきます。地方によってダシの味が異なりますが、基本的に関西風のうどんダシに近いものに各地方のしょうゆや酒で味を整えます。勝山は若干辛め、大野や武生は甘め、福井はその中間くらいでしょうか。
同じおろしそばでも、お隣の町に移るだけで味わいが全く異なります。
福井へお越しの際は近隣のおそば屋さん巡りもいいですが、ぜひ違う町へ行き来して食べ比べてみてください。おろしそば文化も非常に奥が深いです。