今日で工事が始まって丸1か月たちました。
ちょうど1か月前は日本海側に押し寄せる大寒波の影響で災害級の大雪となり、工事が進まないんじゃないかと不安な日々を過ごしていました。道路は除雪が入らず車はあらゆるところでスタックして立往生。来る日も来る日も雪かきに追われていたことは過ぎてしまえば何事もなかったかのように感じます。
さて、本日より解体工事の後半が始まりました。
まずは2階石臼フロアの解体から。
挽きあがったそば粉を輸送するネオコンや昇降機、シフター、タンク類をバラしていきます。ここの石臼も3月中旬頃に1階石臼フロアに移動され、石臼35台が一堂に会することになります。
半日がかりで300キロ以上あるシフターが取り外されました。
この機械は一つ前の工場の頃から使用しているもので50年以上お世話になりました。僕が生まれた頃にはバリバリ働いていたわけです。本当に感謝しています。
次に限られたスペースでも1台でも多く石臼が並んで効率よく製粉できるようにと設置された上部・下部のネオコンを取り外していきます。
その間に1階石臼フロアでは先に設置された石臼の仮電気配線が完了し、早速、試運転とそば粉の品質チェックしたところひとまず18台の作動・品質はおおむね良好でした。
それにしてもこの景色・・。個々の石臼は日ごろから見慣れていますが、こうやって1か所に揃うと感慨深いものがあります。
今までカガセイフン(旧末吉製粉)は工場の場所を市内中心部から郊外へと少しずつ移動しながら時代に合ったそば粉づくりを行ってきましたが、石臼を少しずつ増やしていきたくてもスペースの問題でなかなか一部屋に収めることができず、別の空いたスペースに増設を繰り返してきた結果、作業導線が悪くなっていきました。今回の改修工事では機械更新を行う前提のもと、作業導線の整理と福井在来種に特化した少量多品種製造への最適化を行うことが最大の目的です。
近年、他店との差別化をより強くするため、そば店様からのご要望はますます重く細粉化しております。季節の移ろいや限定メニューなどによってそば粉を使い分けたり、作柄によって使用する産地を変えることは当たり前のこと、その間隔もだんだん狭くなってきています。そんな細かいご要望にも柔軟に対応でき、ご注文いただく度に別のご希望があったとしても少量ずつでもご提案できる体制の確立を目指して今回の工事を進めております。
全体の方針としては50年前の弊社に戻ってしまうところもあります。でも、良いところは変わることなく引継いで、変わらないといけないところは柔軟に変えていく。これからの10年20年を見据えた福井在来種専門のそば粉屋として変化の年にしていきます。
どうぞご期待ください♪