石巻駅(仙石線)から徒歩10分のところにある手打ち十割蕎麦と酒おもたかさん。
今でも震災の爪痕が色濃く残り、震災前は多くの地元民で賑わっていたという繁華街の一角にあります。
ご主人の白幡さんは、元々料理の世界にいらっしゃったそうで、蕎麦屋になろうと思ったきっかけは、宮城県という土地はそもそも蕎麦という食べ物をあまり評価していない地域らしく、そばの美味しさを楽しまない方が多くいたそうです。
しかし、ご自身は蕎麦の素晴らしさを実感していたそうで、自分の感じた事を多くの石巻市民に感じてもらいたいとの思いから、手打ち十割蕎麦と酒おもたかを開業されたとのこと。
地酒はもちろん、石巻が育む海の幸を活かした料理と手挽きの十割蕎麦や二八蕎麦が楽しめます。お伺いした日は休業日でしたが白幡さんのご厚意で特別に入れてくださいました。(ありがとうございます!)
シンプルに盛り付けられた二八蕎麦。
出汁とは別に本わさびと大根おろしがつきます。
キリッと角が立ったお蕎麦はクリックリッと程よく歯を受け止めるでんぷん質の食感が心地よく、鼻に届く穀物の香りが何とも言えません。
また出汁の味が僕好みで、辛汁なのですが、舌や喉に刺さるようなとげとげしさが無くて実にまろやか。鰹や昆布の香りは奥底にいて蕎麦を食べている間は主張せず、蕎麦を引きたてる。でもそば湯を加えた時に一気に香り立って上等なスープを飲んでいるかのようで、思わず全部飲み干してしまいました。この出汁を作り上げるのに苦労したと白幡さんは言います。
手打ち十割蕎麦と酒おもたかのご主人、白幡さん。
白幡さんは地震が起きた当時、海に近いところにいたそうで、回数を重ねるごとに震度が大きくなっていく状況に不安を感じ、奥様がお勤めの山側の方へと向かったそうです。しかし、奥様は奥様でご主人の安否が気になり山から浜の方へと向かわれたそうで、ちょうどその中間地点で偶然にもお二人が会うことが出来たから二人とも助かったというお話をお聞きし、身が凍る思いをするとともにこうして今、ご縁をいただけたことに心から感謝しなければいけないと強く感じました。
とても温情深く、ゆるくて温かい。
ここに来ることが少しでも復興のためになると信じて、再訪したいと思っています。
[蕎麦と酒 おもたか 石巻市手打ち十割そば]
〒986-0822 宮城県石巻市中央1丁目9-25
電話:0225-98-8448
営業時間:午前の部(11:30~14:00)/午後の部(17:00~21:30)
定休日:日曜日
[8月19日(土)]
天気:晴れ
石臼工場内室温:20℃
石臼工場内湿度:46%
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