入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。

おはようございます!
青空と雲が入り混じった薄明るい朝になりました。
昨晩は叩きつける雨と豪快な雷の音が響き渡って、まるでこれから雪が降るかのような荒れ模様でした。北海道では初雪が観測されたようですし、そろそろ福井も冬支度をしなくてはなりません。
福井県産の完熟そばの収穫がこれから徐々に行われていくので、せめてそばの収穫が終わるまでは天気が崩れないよう祈りたいものです。

さて、今回の福井県内のそば畑レポートは、そば畑の様子ではなく、ただいま入荷している早刈り新そばとこれから収穫される完熟新そばの違いについて玄そばと抜き実(丸抜き)を例にしてお話してみたいと思います。

入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。
↑ただいま入荷している大野市産早刈り新そばの玄そば(皮が付いたままのそばの実)です。
黒っぽいそば粒よりも茶色の粒が目を引くと思いますが、早熟の実を乾燥させるとこういった黒化率低い玄そばに仕上がります。このまま皮ごと粉にしますと、そば本来の素朴な味わいが出ます。【越前】丸挽きそば粉【奥越】粗挽きそば粉でお楽しみいただけます。

入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。
↑こちらが完熟そばです。しっかりと熟させてから刈り取るので早刈りそばよりも黒々としてツヤがあるのが確認できると思います。香ばしく香り高い濃厚な旨みがあります。

入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。
↑これは早刈り新そばの玄そばを脱皮した抜き実(丸抜き)です。写真なので実際の色とは多少異なりますが、青々としたきれいな色味です。この丸抜きで挽いたそば粉でそば打ちしますと、若々しい香りと独特の風味のある上品な蕎麦に仕上がります。弊社の銘柄で言う【水仙】抜実挽そば粉【吉峰】抜粗挽そば粉は、この丸抜きを100%使用している銘柄なので、早刈新そばの色味と香りを十分楽しめます。

入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。
↑完熟そばの抜き実(丸抜き)です。早刈りそばに比べると青みがほとんどなくて褐色に近い状態になっています。蕎麦粉にしますと、少しくすんだ香ばしく甘い味わいが感じられます。

入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。

完熟そばと早刈りそばの玄そばと抜き実(丸抜き)をそれぞれ比較してみました。
向かって左側が完熟そば、右側が早刈りそばです。
早刈りそばは早熟の内に刈取りを行う為、新そばらしい香りと青々とした色味が強いのですが味わいがやや淡白です。完熟は色味こそ褐色ですが、熟している分、そばの旨みや甘さを感じます。

入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。

早刈りそばは11月初旬から12月末ごろまでの期間限定販売で、完熟そばは12月後半から年明けにかけて年中取り扱っております。
季節ごとの味わいをお楽しみください。

さて、玄そばを脱皮していますとこのような実が時々現れます。
↓これはどういう現象が起こったのかわかりますか?
入荷中の早刈りそばと、これから収穫される完熟そばの違いを玄そばと抜き実(丸抜き)でご紹介します。

これは発育不良、発育不足によって十分に発育できなかった実で、乾燥した時にその部分だけが褐色に焼けてしまった状態です。この現象は日照条件や気温によって起こることが多く、昨年は気温高の日が長く続いたことによってこの実の割合がとても多かったです。
今年はお盆明けから断続的に気温が下がったので栽培中の気候は上々でしたが、播種(種まき)後の雨の影響をもろに受けてしまったので、ソバ畑の面積は増加傾向にあるものの収穫量はそれほど多くならないと予想しています。

近年、福井のそばは豊作に恵まれていません。
そば栽培の難しさを感じます。

[11月16日(水)]
玄そば産地:福井県大野市産早刈りそば
天気:雨
石臼工場内室温:14℃
石臼工場内湿度:59%
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福井県産の石臼挽き越前蕎麦粉は、カガセイフン本社工場で製粉しています。
営業時間(月~金)8:30~18:00 休業日:土日祝

挽きたて越前そば粉の通販やお取り寄せは、オンラインショップの末吉の越前そば粉をご利用ください。みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

■越前そば粉屋5代目社長:加賀龍夫のブログは、蕎麦粉は人生

■越前そば粉屋おかみのブログは、石臼で挽く越前蕎麦が大好きなおかみ

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加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
カテゴリー: 福井県産早刈りそば, 福井県産玄そば、抜き実(丸抜き), 越前そば粉の商品情報 タグ: パーマリンク