福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

福井県産のそば粉を一つの食材として調理してもらいたい・・そしてできれば食べてみたい・・

そういう想いから始まり、色々な方々のご協力をいただいて、念願だった蕎麦とチーズとお酒の会がようやく実現しました。なにせ初めての事ばかりだったので、まず最初は気心知れるメンバーで細々と濃ゆい内容にしたいとの思いから、自分の周りにいる色々な専門職の方々にお声がけして人数限定で行いました。

会場は福井市豊島の森のオーブンさん。
店主の早川さんの作るお料理からは、作る楽しさや喜びを感じます。
この日のそば料理をお品書きを元にご説明します。

■そばの実とオレガノのパン
そばの実を煎って細かい粒に仕立てたそば茶とオレガノを練り込んだパンは、そばの香ばしさとオレガノの香りがどちらの香りも壊すことなく共存していて鼻から抜ける小麦の香りが良かったです。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

■そばの実のクスクス
そばも穀物の一つということで、いろんな穀物と合わせた一品。
そばの実、大麦、クスクス、赤えんどう豆(あんみつや塩大福に入っている豆)、ひよこ豆、合鴨パストラミ、赤・黄パプリカが入っています。それぞれの食感の違いが楽しめます。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

■そば粉のガレットとスモークサーモン
そば粉のガレットの定番はコンプレット(チーズ、ハム、たまごの組み合わせ)ですが、前菜的に食べれる組み合わせとして北欧のオープンサンドイッチ、スモーブローのような感じでガレットのモチモチした食感に合わせてスモークサーモンにされたそうです。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

■チーズ盛り合わせ
チーズちゃんこと、C.P.A認定チーズプロフェッショナル高橋かず子さんお薦めのチーズたち。
6時のところのソースがかかっているチーズから時計回りです。
フレッシュタイプの「ブリヤ・サヴァラン」
白かびの「ブリ・ド・モー」
青かびは「ロックフォール」
ウォッシュタイプの「エポワス」、「ポンレヴェック・カルヴァドス」
セミハード・ハードタイプの「モルトウィスキーチェダー」、「トム・ド・サヴォワ」、「コンテ12ヶ月」、「パルミジャーノ・レッジャーノ36ヶ月」

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

■そば粉ポレンタと純鶏(ひね鳥)の赤ワイン煮
僕の要望でそば粉のポレンタを作っていただきました。
通常、ポレンタはトウモロコシの粉で作りますが、そばがきの要領でそば粉で作るのも面白いです。
合わせる肉料理は純鶏の赤ワイン煮。福井ではひね鳥という言い方はあまりせず、純鶏(じゅんけい)と呼びます。あまり煮て食べることは少ないので、今回は煮込んだ純鶏の旨みをポレンタに絡めていただきました。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

■ビゴス・スタロポルキとカシャ・グリチャナ
東欧やロシアでは、そばの実をピラフのようにして肉料理の付け添えなどにしますが、今日はポーランドスタイル。ポーランドのザワークラウト料理Bigos Staropolskiと一緒に。
そばの実のツブツブホクホク感とザワークラウトのとろみ加減がとても良い具合で食感が楽しいお料理でした。

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■そばもち
福井で冬によく作る”とぼもち”。
大豆入りや黒ゴマ入りなどが一般的ですが、今回はそば入りで韓国のりを添えてあります。
おばあちゃん家の素朴で懐かしい味で韓国のりの香りがマッチしていくらでも入るお味でした。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

■そば粉100%パウンドケーキ(そばの実入り)
この日は光栄にもフードコーディネーターの森崎繭香さんもお越しくださり、無添加無農薬自然栽培の玄そばを使用した越前ふくいガレット粉でパウンドケーキを焼いてきてくださいました。
パウンドケーキの内側はしっとり、表面は砂糖でコーティングしているのでサクッとした食感、そして生地に含まれているそばの実がアクセントになって食べごたえ十分なんですが口に入れるとさらりと溶けます。蕎麦だからこそ表現できる食感なんでしょうかね、すごく美味しかったです。
細かいところに技が光っていて自分では同じように作れないとは思いますが、レシピ本とかあるならそれ見て作ってみたいです。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

ソバパウンドケーキに日本酒をひたひたに含ませてみました。ケーキを押すとジュワーッとお酒が染み出てくるくらい(笑)
少し甘めに焼かれたソバパウンドケーキの香りが日本酒によってより香ばしく感じられ、お酒の吟醸香が後味スッキリさせてくれます。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

■そばアイスとそばはちみつ
そば粉を練り込んだアイスクリームにそばのハチミツがかかっています。
そばのハチミツは黒糖のような深い味わいがあるのですが、肥料に似た独特の香りがあるため抵抗をもつ方が少なくありませんが、ここまで色々な料理と個性的なチーズ、お酒を散々味わってきた参加者にはもはや抵抗などなく、美味しさだけ感じられたんじゃないかと思います。

福井県産そば粉を使った世界の料理とチーズとワインを合わせる贅沢な会で、ソバの新しい楽しみ方を勉強しました。

“臭いモノには臭いモノで対応する”と素材同士の相乗効果が生まれそれ以上の美味しさを感じることができるといいますが、そういう意味では蕎麦ハチミツはその類だと思います。
使い方に気をつけないといけませんが、現にブルーチーズと合わせると双方の独特の香りが打ち消し合い強い香りが気にならなくなります。それどころか旨みが増したように感じられ、ブルーチーズが苦手でもこうすれば結構食べられるんじゃないかと思ったりします。普通のハチミツだと負けてしまうかもしれません。

■自家製そばボーロ
森のオーブンさんでは色々なそばボーロが用意されています。お土産にいただいて写真を撮る前に食べてしまいましたが、そばグローブ、そばバニラビーンズ、そば紅茶、そば有機栽培緑茶、そば小豆、そば黒ゴマ、そば茶、そばくるみ、そばさんざし、そば竹炭など。こうやって他の食材と一緒にすることでバラエティーがあっていいですね。

今回は人数を制限して開催しましたが、次回は制限なく多くの方に楽しんでいただけるようにと考えていて、蕎麦は日本蕎麦だけじゃなく、色々な使い方があってヘルシーで美味しい料理がたくさんできるということを伝えていけたらいいなと感じました。そばを通して細く長く人とのつながりを大切にして、美味しく楽しく健康に日々過ごしていきたいと思います。

この度、ご協力していただいたみなさまに心から感謝するとともに、ご参加いただいたお客様にもお礼申し上げます。本当にありがとうございました!

何より自分が一番楽しかったです。

[4月29日(火)]
玄そば産地:福井県大野市産(早刈り品)、坂井市丸岡町産(早刈り品)、吉田郡永平寺町産(完熟品)

天気:曇り
石臼工場内室温:15℃
石臼工場内湿度:52%
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製粉に命をかける五代目社長と、蕎麦が大好きおかみの日記

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加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
カテゴリー: そばガレット、クレープ、そば粉の料理 タグ: パーマリンク