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そば粉の納品事例

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そば粉の納品事例

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そば粉向け見吉屋 様/福井県福井市

見吉屋オリジナルそば粉をベースに3種のそば粉をブレンド。
根本的な味を変えずに、色や香りを少しずつ変えていく。
時代と人に合わせた蕎麦にしていく努力をしています。

見吉屋 大谷幹夫社長(三代目)・田中優さん(四代目)

見吉屋さんは、福井市の中心街に店を構え、昼も夜もにぎわっている名店。街の蕎麦店として老若男女に愛され、三世代が通う老舗でもあります。初代からカガセイフンとつきあいがあるという見吉屋さんに地元の人に支持される理由をお聞きしました。

長野や北海道、有名な産地から取り寄せて試作も
玄そばが良くても、挽きが悪ければ良い蕎麦にならない

カガセイフンとの出会い、取り引きのきっかけなどを教えてください。

(大谷社長) 初代からのつきあいです。いくつか粉屋はありますが、加賀さんは私たちが理想する粉に応えてくれるのがありがたいです。

他産地の粉を取り寄せて蕎麦打ちをされることもありましたか?

(大谷社長) もっと良い粉はないか、もっといい蕎麦ができるのではないか、という向上心からです。長野、北海道から取り寄せて試してみました。

他産地を試してみてどうでしたか?

(大谷社長) ポイントは石臼だということが分かりました。挽き方で粉の仕上がりが違い、蕎麦の仕上がりも違うのです。石臼によって蕎麦の実が切られますよね。その蕎麦の実がうまいこと切られず、出てきた粉で蕎麦を打つとボソボソになってしまう。つぶれてダメになるというか。カガセイフンさんの粉でできた蕎麦は「すべりが違う」。食べた時つるつると口に入るのです。他産地のいいものを手に入れても、挽き方で変わるのだと分かりました。玄蕎麦でどんなに香りが良くても、挽きが悪いとダメになるんですね。

見吉屋 大谷社長

見吉屋ベースに数種類のそば粉をその日にブレンド
天気、気温、営業の勘を頼りにその日の蕎麦を作る

そば粉は、1種類ではなく、数種類お願いして、それをブレンドしているそうですね?「見吉屋ベース」という基本の粉があるとお聞きしました。

(加賀) カガセイフンでは、見吉屋さんのみに製粉している粉があります(見吉屋ベース)。このほかに、『奥越』よりもっと粗い粉「極粗」と、『吉峰』『越前』の3種類を配達しています。「極粗」は特別注文の粉です。週1~2回配達をしています。

田中さん(以下、四代目) 4種類の配合はだいたい社長が決めます。配合したものをもらうのではなく、自店で打つ直前に自分たちで配合をします。その日の天候と温度により粉の状態が違うし、蕎麦の状態も変わるからです。天気と温度を見ながら粉の配分、水の配分を決めます。ですから日ごとに微妙に違うんですよ。蕎麦を安定させるためにバランスをとっている感じです。
水に氷を入れたり、お湯を足したりすることもあります。だから水回しが一番難しい。水を入れすぎるとボソボソした蕎麦になりますし、冷たすぎるのも角が立った感じになります。

そば粉を変えることもあるそうですね。味や色は変わるのではないですか?

(四代目) 見吉屋ベースは変えずに、追加で配合する粉を変えています。見吉屋の基本のそば粉がしっかりしているので、大きく変わることはありません。ただ、色には影響がありますね。女将さんから「今日は蕎麦の色が薄いわ」と指摘されることもありました。

見吉屋 四代目

どんなそば粉がほしいと加賀さんに伝えたのですか?

(四代目) いろいろです。丸抜き粗挽きがほしい、白いソバの中にホシがうかぶものにしたい、玄そばの粗挽きがほしい、ホシをもっと強調したい。こんなわがままな希望にも加賀さんはこたえてくれるし、提案もしてくれます。
まずは1キロくらいを試作でもらって、打って試食します。私と社長で食べてみて、割合を変えて、いける!と思ったらそれで店に出していました。

越前おろしそばの通販をされるとき、通販用に蕎麦を変えたそうですね。通販向けに専用のそば粉にしたとお聞きしました。

(四代目) 最初はそのようにしていましたが、今は店も通販も同じ蕎麦です。通販で購入して実店舗でも食べたいと見吉屋に来られるお客様、見吉屋で一度食べて通販で取り寄せて食べるお客様などいらっしゃいました。そのとき、見吉屋で食べた味と通販で取り寄せた味が違うのは申し訳ないなあ、と。そういう意味で今は同じです。
通販で受け取った方は、個人の方なので店のような大きな鍋を持たず、茹で方のコツもわからない方が大半です。なので普通にゆでると切れやすくなるんです。強力粉を入れて切れなくしたり、少々工夫は必要でした。

気候、温度を見て配合を変え、また自分が目指す蕎麦の実現のため、味を変える。お客様は味の変化に気づいていますか?

(四代目) そうですね、常連さんで気づく方はいます。ただ大きな指摘はないです。たぶん見吉屋のベースの粉がしっかりしているから、味にぶれがありません。見吉屋が考えているのは「時代に合わせた蕎麦を提供すること」。社長が県内外を一番食べ歩きをしていて、どこが美味しいのか、なぜ繁盛しているのかを見聞きしています。僕ももちろん食べ歩きが趣味です。

(大谷社長) 製粉も製麺もたえず変化しています。今日打った蕎麦がうまいからといって明日も同じ物が出来るとは限らない。同じ物なのに違う、蕎麦打ちはその繰り返しなんです。久しぶりのお客様からは「昨年とは違う蕎麦だ」といわれることもあります。私たちそば打ちは、お客様と蕎麦でコミュニケーションを図っています。美味しかったと分かる蕎麦と、満足いただけなかった蕎麦とは、皿が戻ってきたことで分かります。

(四代目) 蕎麦にも麺の厚さや色の濃淡など微妙な流行はあります。人の嗜好は変わります。ましてやオフィス街や歓楽街にある私たちの店では、そこは敏感にキャッチして、時代と人に合わせた蕎麦を出していかないと、と思っています。

(大谷社長) 美味しい蕎麦に変えていく、私たちが挑戦していることです。

見吉屋 そば

作ってみたい、感動の蕎麦があるから試作を重ねる
味は社長と若旦那で決め、粉は加賀さんの声を聞く

見吉屋さんは、福井市の中心市街地にあり、周囲はオフィスが多く、夜は歓楽街です。毎日が繁盛店ですね。一日何回くらい蕎麦を打つのですか?

(四代目) 朝は7時半からスタート。蕎麦だけではなくうどんも出しているので、うどんも打っています。20キロくらい。11時に店がオープンしたら、厨房では天ぷらを揚げたり、湯がいたりしています。ランチタイムが一段落した14時頃、打ちます。夜の営業の時も途中で打つこともあります。そして店が終わって20時30分、ここから通販用に打つこともあります。多いと1日に3~4回ですね。

(大谷社長) 打ち立てを食べていただきたいという気持ちがあるので、回数多く何度も打ちます。お客様をお待たせしてはいけない、と思うので、忙しくて麺が無くなってくると焦りますよ(苦笑)。

社長も、四代目もそれほど蕎麦にのめり込むのはなぜですか?

(四代目) 作ってみたい蕎麦があるからです。関東風の、透明な白い蕎麦に憧れて、それを知ってからが僕の冒険のはじまり(笑)。白い蕎麦になる粉を加賀さんからいただき、打って、社長に試食してもらいます。ホシを入れたり、ダシをひっぱってくるような粗めの粉を入れたり。

見吉屋さんの蕎麦はいろいろ変化するのですね。

(大谷社長) 先代が更科好きで、都会的な蕎麦にも憧れていたんでしょう。見吉屋の蕎麦は色が白い、と呼ばれたこともありましたよ。昔は今ほどしっかりした越前おろしそばの定義がなかったんですよ。

(四代目) 白くなったり黒くなったりしたんですよ、実は。試作して食べてもらったとき、「見吉屋は田舎蕎麦(黒っぽい)だからね」「ここは福井、おろしそばだからね」と言われて、越前蕎麦の色、黒っぽさを中心にしました。

カガセイフンに依頼するメリットを教えてください。

(四代目) 頼んだら、すぐに持ってきてくれることです。福井市内だからちょうどよい距離なのです。配送が発達した今なら、県外にいてもそのストレスはないでしょう。加賀さんは話しやすいし、率直な意見をくれます。

見吉屋 四代目と

お店のオリジナルそば粉で蕎麦を出したい、と思っている方へ、アドバイスはありますか?

(四代目) 試したかったら加賀さんに頼もう!どんなことも、どんなときもやってくれるのがカガセイフンです。大切なのは、試した後に加賀さんの意見を聞くこと。やはりプロはプロ。自分の意見だけではいい蕎麦はできません。加賀さんと話をしていくと、まとまっていきますよ。

カガセイフンへの要望はありますか?

(大谷社長) 私は、越前蕎麦にこだわらないでほしいと思っています。もっと甘くておいしいそば粉はあると思っています。福井県産にこだわっているのは分かりますが、地域や取扱業者によって福井県内でもピンキリになるのも分かっています。

おいしい蕎麦になるなら、海外でも日本各国でも信頼のおけるあらゆるところから玄そばを買い取って、製粉してほしい。製粉がカガセイフンの技術でしょう。私たち蕎麦打ち職人はそれを打っておいしく提供することができます。

見吉屋さんは、今後どのような蕎麦と蕎麦屋を想像していますか?

(四代目) 香りと味、今の蕎麦の味を極めたら、次の粉にいこうと思っています。私はまだ、今いただいている粉の良さを出し切ってないと思っています。もっと美味しくなるはずです。そうそう実は、粉については、自家製粉を試してみましたが、思う粉にならなかったのですぐに辞めました。蕎麦打ちに専念しました。もっとゆっくりもてなしたい、ゆっくり食べてもらえる蕎麦屋にしたいですね。ある意味高級感のある蕎麦屋にしたいとも思っています。打つ人が二人しかいないので量にも限界がありますから。

ありがとうございました。

カガセイフン 加賀健太郎が、そばで感じたソバのこと。

見吉屋さんのおろしそばは、蕎麦の味と香りをしっかり感じられる蕎麦です。見た目も色とりどりあり、乗せている具も繊細です。県外のどのお客様をお連れしても満足してくれるお店です。お連れした県外のお客様(そば店)の中には、同じそば粉が欲しいという方も多数いらっしゃいました。申し訳ないのですが、見吉屋さんがベースにしているそば粉を譲ることはお断りしています。プロが食べて欲しいと思えるそば粉なのだと思いました。

『見吉屋』さまへの納品事例

納入そば粉とご注文頻度と数量

  • ベース粉 22㎏(1~2本)/週
  • 【越前】10㎏ /10日
  • 【吉峰】10㎏ /10日
  • 【奥越(極粗:20メッシュ)】10㎏ /10日
取材協力店
【見吉屋 様/福井県福井市】

〒910-0023 福井県福井市順化1丁目11-3
TEL.  0776-23-3448
営業時間:11:00~20:30(LO.20:00)、祝日は11:00~16:00
定休日 :毎週日曜日
駐車場 :あり
HP:http://miyoshiya-fukui.com/

加賀健太郎ブログ「越前そば粉屋六代目の加賀健太郎は石挽きの音に癒される」
すべて福井県産にこだわった越前そば見吉屋本店の越前おろし蕎麦セットは、家庭で本格的な辛味おろしそばが食べられる。
https://www.kaga-seifun.com/sobako/soba_konaya6/soba-udon-aruki/2936/

秘密のケンミンショ―(show)で取り上げられた福井の蕎麦は、越前そばの見吉屋本店(福井市)です。[2015.5.14放送]
https://www.kaga-seifun.com/sobako/soba_konaya6/10771/

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