私たちは「福井県産無農薬栽培の玄そば」を使用し、伝統の石臼と製粉技術で試作を行い、業務用そば粉を作り上げます。
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8:30~17:30(土日祝日休み)
福井県福井市にあるイタリアン『トラットリア ラ カーラ』。城山シェフは県内外のイタリアン料理店で経験を積みつつ、自らイタリアへ渡り地元料理を学びました。あるときカガセイフンの加賀健太郎が城山シェフにそば粉をプレゼント。料理のアイデアがわきシェフから「そば粉のニョッキに使えるそば粉」の開発依頼がありました。今では定番メニューとなった一皿の開発秘話をご紹介します。
城山さん(以下、城山)カガセイフンというより、加賀健太郎さんとの出会いでしょうかね。『ラ カーラ』で開催している「牡蠣料理イベント」に、カガセイフンの加賀健太郎さんがそば粉持参で来てくださいました。ちょうど2010年くらいかな。
加賀 そうでしたね。誰かにそば粉で何かを作ってもらいたいと思っていた時期で、初対面でいきなりですけど「そば粉で何か料理を作ってくれませんか?」と押しかけました(笑)。チャンス!とばかりに、挽きぐるみのそば粉をお渡ししました。
城山 イタリアにもそば粉はあったので料理に使う抵抗感はありませんでした。イタリアでは「地域の食材を使って地域の料理を作る」という地産地消の概念を当たり前にたたき込まれたので、自分も福井県産そば粉をなんとかしたいと思いました。ジャガイモのニョッキはメニューに出していたので、配合をかえてそば粉を入れれば、それも面白いかも!と浮かびました。
城山 それが……(苦笑)。見た目は、「そば」感がありました。……だけど、ソバの味がしなかったんです。
加賀 僕もいただきました。風味も何もない、そばを食べている感じがしなかったですよね……。
城山 食感です。「モチモチではなく、さらっととけるようなニョッキにしたい」と伝えました。「食べたときに蕎麦を感じたい」「かめばかむほどソバの味がする」というイメージです。
城山 僕が調理台に食材を並べ、料理をイメージして、作ってみる、食べてみる、伝える。加賀さんにも食べてもらい、彼のリアクションを見る、共有する。食した彼から提案がもらえる、というやりとりでした。
城山 やりとりをして風味や食感などのイメージを伝えると「あ、それなら」と提案がもらえた。「細かく挽くと、味わいが良くなりますよ」という知識はそば粉屋の知識で、僕たちにはありません。それはありがたかったです。そば粉に粗さや細かさがあること、挽き分けがあることも僕は知りませんでした。
加賀 「食べた時のそばの味をどうやって出すか」がポイントでした。粗挽きよりは細かく挽いた方がそばの美味しさが出ると考えました。より細かく挽いてみようと、そば粒すべてを粉砕してみましたが、ニョッキにした時に際立った変化が出ませんでした。
そこで逆に粗挽きの粉(銘柄『奥越』)はどうかと思って、城山さんにお渡ししました。僕的には、旨みや香りの成分が顆粒状に残っている粗挽きなので、ニョッキに合うかどうかはやってみないと分からなかったんです。しかし結果、粗挽きの方が断然良かった。
おそらくニョッキの中に顆粒状に残っているそば粒が、茹でられる時に生地の中で蒸される感じになって、香りが閉じこもる状態になるのかもしれません。城山さんからは「もっと粗挽きの方がそば感が出ていいんじゃない?」と希望を言われて、20メッシュ極粗挽きの粉を作りました。普段食べる日本の蕎麦としては邪道の粉かもしれませんが(笑)、イタリアンではむしろもっと粗い方がよかったんですね。これ以上、粗くすると大きな皮が入ったり舌触りが悪くなったりするので、粒度は20メッシュに決めました。
城山 通常の業者ですと「こんな種類のこんな商品があります。使ってください、気に入らなければ、他をあたります、ごめんなさい」というのが普通です。すでに出来上がっている商品を、シェフの好みに合わせてくれたりするところはまずありません。
カガセイフンさんは、まず「自分のイメージする食材に近づけてくれる」ところがよかったです。特にニョッキ用のそば粉なんて、普通の蕎麦として成り立たないものを作ろうとしているんですよ。実際この粉で、蕎麦はできないし、打てません。それを加賀さんは聞いてくれるんです。そば粉の可能性を信じてくれている。私のイメージする粉を作ってくれようとしました。
加賀 今までそば打ち用のそば粉ばかり製粉していたので、細かければ細かいほど良いとか、打ちやすい方がいいのではないか、という固定観念があり、新しい発想に至りませんでした。最初のつまずきは従来型で考えていたこと。なので思う粉が出来なかった。
城山さんと話をしていくうちに、新しいことにチャレンジしようと意欲がわいてきました。料理に使えるそば粉はどのようなものかを研究したくなりました。極粗挽きというそば粉を作れたことは僕の大きな収穫です。
城山 ニョッキという料理を知ってほしくて、昼のメニューの選択に「そば粉のニョッキ」を入れています。すると面白いことに、「ニョッキ好き」「蕎麦好き」のお客様が来られるようになりました。蕎麦好きの人たちに認められるのは嬉しいことです。今までイタリアンに来たことがない人たちも呼び寄せました。
城山 そば粉のパンを作ったり、そば粉のタルトを作ったりしています。ただしこのあたりは、コストとアレルギーの方との折り合いがありますので、メニューには載せていません。イベントなどでならもっと作れるでしょう。
城山 そば粉入りのパンナコッタやニョッキをサラダに入れるなどを考えています。ですがうちはそば粉専門店ではないからなあ(笑)。
先ほど話したように、そば粉料理を出したことで、「蕎麦好き」な方が来られるメリットは感じました。何かに料理一皿でも特化すると、評判になりやすいです。
城山 私は加賀さんから、ソバを作る生産者の話、製粉をするカガセイフンの話を聞いています。直接工場へ足を運び、製粉の流れも見せていただきました。これだけ人の手が入っている商品なのです。価格には納得して購入しています。
城山 レストランを経営する身として、誰もが自分の「スペシャリテ」を持ちたいと思っているはずです。「お店の看板メニューを作りたい」と考えている人に、カガセイフンさんは相談相手に最適です。理想に合わせてくれるだけではなく、提案をしてくれるからです。洋食屋の私にはそば粉の知識はありませんが、加賀さんは持っています。集客のひとつとして、そば粉料理を作ってみてはどうでしょうか?その開発に加賀さんは大きな後ろ盾になってくれるでしょう。
納品後、仕上がった料理「そば粉のニョッキ」「そば粉のパン」をいただきました。ソバ独特の香ばしい香りは感動ものでした。小麦粉ではこんな食感は楽しめないと思います。洋食ではそば粉を使うことがないと聞いていましたが、イタリアンとそば粉との相性は良好だと思います。そば粉を使ったイタリアンは珍しいし、友達に紹介するとたいていの人は『ラ カーラ』さんへ食べに行ってくれます。県民性でしょうか、そば好きの福井人は、そばのメニューがあると、まず注文しているようです。
『トラットリア ラ カーラ (Trattoria La Cala)』さまへの納品事例
〒910-0804 福井市高木中央2-403 シラサキ第2-102号
TEL:0776-60-2600
営業時間:ランチタイム 11:30~14:00(ラストオーダー14:00)/ディナータイム 18:00~21:30(ラストオーダー21:30)
定休日:木曜日
駐車場:店前にあり
HP:http://lacala.seesaa.net/
加賀健太郎ブログ「越前そば粉屋六代目の加賀健太郎は石挽きの音に癒される」
イタリア料理Trattoria La Cala(ラカーラ)で、そば粉のニョッキと鳥羽の海の幸を福井の地酒で堪能しました
https://www.kaga-seifun.com/sobako/soba_konaya6/soba-udon-aruki/8059/
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