新そば粉・新そばの話」カテゴリーアーカイブ

平成25年産 福井県産玄そばは、旨い!

今年度の玄そばは、全国的に収量 作柄において、昨年を大きく下回っているようです。

ここ福井でも状況は同じで、8月上旬から開始された播種も、中旬・下旬の大雨や風で、圃場が灌水したり、種が流されたりで、散々な目に遭った農家さんが大勢いらっしゃいました。
特に8月中・下旬に播種した圃場は軒並み大きな被害となり、そばの発芽苗立ちの不良だけでなく、その後の生育不良や結実量不足につながったと推測されています。
さらに、9月に入って、台風18号やその後の26号で花芽がとばされたり、倒伏が見られ、最後の仕上げの段階でも相当被害を受けたようです。
今年のこのような、気象状況に危機感を感じた生産者の皆さんは、平年より若干早く刈り取り時期を早め、10月20日前後としましたが、しかし、雨の日が多くなかなか刈り取りが進まず黒化率も高まってしまいました。
それでも一部捲き直した圃場がいくらか残っているところもあり、刈り取りはほぼ終了しているようです。
今回、蕎麦生産関係筋の方たちの調査によりますと、福井県各地の地域によっては、収量に差が出ていることも判明してきており、悪い地域では反収10kgもないようなところと、例年に比べれば確かに少ないけれどもそれなりに収穫はあった というところもあったようです。
JAさんにお聞きしたところ福井県全体で獲れるそばの概ね平年の約4割だろうということでした。

そば祭り、そば打ち名人大会は、大盛況のうちに終了いたしました。

心配された天気予報が、その通りになってしまった新そば祭りでしたが、予想に反してたくさんの来場者に恵まれて、本当に嬉しい2日間でした。 ありがとうございました。
そしてこの祭りに携わってくださった関係者の皆様心から感謝申し上げます。

今年は、11月17(土)、18(日)の2日間、福井県産業会館の2号館で、例年通りの開催となりましたが、催し物の内容が、昨年と少し替わって、「歴代名人揃い打ち」というのを増やしました。

初日17日は、開会式の後 来賓の方々によるテープカットが行われ、すぐに福井市美山町のそばを愛する婦人会の皆様で構成する「そば音頭」踊りが披露されました。

素朴さのなかにも、やんわりと そば の郷愁がただよい 一緒に加わって踊りたくなるような内容で、会場をなごませていただきました。

11時からは、そば打ち体験ということで、なんと遠くは、東京からの男性が参加して下さったり、小さなお子様連れだったり老若男女それぞれが、歴代名人の指導のもとで、とても上手にそばを打っておられました。

午後からは、「歴代名人そろい打ち」がおこなわれました。
過去16年間に渡って生まれつないできた16名のそば打ち名人達が、今回9名来福され、そのうち6名の名人で、そろい打ちに挑んでいただきました。

さすがに歴代名人だけあって、ひとつひとつの所作や動きに無駄が無く、そして美しく、ながれるような工程のなかで、きちんと、まるで芸術品をみるような仕上がり(蕎麦麺)に、会場のどこからともなく、感嘆の声と、万雷の拍手が沸きあがりました。
私もこの光景を観て、素晴らしさに鳥肌の立つ思いでした。

2時からは、福井テレビによる「イヤイヤちゃんダンス」で会場の子供達は、大変よろこんでくれました。
そのあと、第6回福井テレビ杯そば打ち団体戦がありました。 出場チームは、「越前みやまそば元気の会」 「信州そばアカデミー」「茨城遊蕎塾」 「北海道選抜」 「越前そば連合」 「今年も絆 東西女子」 「ふくいそばうち愛好会」以上の7チームです。

ここでは、福井そばルネッサンス推進実行委員会幹事長の私も、審査員として参加させていただきました。
競技の結果は、優勝チームが「北海道選抜」 準優勝は、「信州そばアカデミー」 そして3位が地元 「越前みやまそば元気の会」以上です。
2日目、18日(日)は午前10時より、メーンイベントでもある第17回全日本素人そば打ち名人大会です。52名の選手の方々はもちろん、われわれスタッフも、緊張の連続です。 毎年のこととはいえ、ピーンとした空気が会場一杯に張り詰めます。
審査委員の先生方の顔ぶれは、委員長の鵜飼良平氏(東京上野やぶそば3代目・全国麺類業衛生同業組合 理事長)、審査副委員長の福井テレビジョン放送 代表取締役会長 山崎幸雄氏、大阪府麺類業生活衛生同業組合 常務理事望月興博氏、 続いて、株式会社 福井新聞社 論説委員長 北島三男氏、地元で活躍されているSYO家 吉川寿一氏、全日本素人そば打ち名人大会第3代名人 益子正巳氏、同じく第14代名人の藤倉隆則氏、以上7名の先生方です。
1グループ13名が、30分の競技時間の中で、水回し、こね、延し、切り、の4工程をこなしていきます。
各予選会では、40分で行われるのにたいして、本選では、10分短くなります。 これは相当練習を積まないと、なかなか時間内におさめることは難しいです。しかも態度、所作、清潔感、作法、と審査対象は、年々厳しさが増してきています。
これが、4グループ続いて、いよいよ審査結果と表彰式となります。

全日本素人そば打ち名人大会・ふくい新そばまつりが、無事終了しました。

19日(土)・20(日)に福井県産業会館で行われた「全日本素人そばうち名人大会及び福井新そばまつり」が、無事終了いたしました。

あいにく2日間とも、雨天もしくは曇天となり、足元が悪い中、大勢のお客様においでいただき大変感謝いたしております。
この時期は、あちこちで色々な催し物がひらかれており、果たしてここ産業会館にも、足をはこんでいただけるのか心配ではありましたが、意に反して、多くの人達が訪れて来ていただきました。
主催者 福井そばルネッサンス推進実行委員会 幹事長としての私からも、深く感謝申し上げます。
 ところで、このそばまつりの最大のイベントである、そば打ち名人大会は、今年も白熱した技と技量の競技風景となりました。
 全国17箇所で行われた予選会には、延べにして500名近い選手が挑み、そこから選出された52名の精鋭達が、そば打ちの技を競うわけですから、そりゃあ、白熱するのも当然です。
 福井産新そば粉800gとつなぎ粉(小麦粉)200g それに若狭の名水(瓜割の水)500ccを使って30分という制限時間内で、そば切りに仕上げていきます。
 これは、かなり熟練しないと、きれいに仕上げることは無理です。それと、そばを打つ態度や、所作、礼儀作法といった細かいところまで、審査の対象になるため、選手の皆さんは、競技会場に入ってきた時から緊張状態でした。
 1グループ13名ずつ4グループあり、順番に競技を 進めていきます。
 ステージ前に並んだ13台のそば打ち台は、実に壮観です。「どら」の音を合図に競技が、スタートし、7名の審査員がそれぞれに、ちらばって競技者の技を審査していきます。
 ちなみに、今年の審査員の先生方の顔ぶれは、初回から携わっていただいている全国麺類業生活衛生同業組合 理事長 鵜飼 良平氏・同じく同組合常務理事兼技術部長 望月 興博氏及びSYO家の吉川 寿一氏です。そして、福井テレビ代表取締役会長 山崎 幸雄氏、福井新聞社特別顧問内田 和朗氏、大会歴代名人3代目の益子 正巳氏、同じく13代名人の須賀川 昭二氏以上の7名の方々でした。
どの審査員の先生方の目も、いずれも厳しく又公平で、我々スタッフ側が競技終了後審査員の講評をお聞きしていて、納得のいくものでした。
こうして、実に5時間近く続いた競技時間も、無事終了を迎え、いよいよ結果発表です。以下にその内容を、記しておきます。
   第16回大会・平成23年度  競技結果
  名人    栗山 ヒロミ      (茨城県稲敷市)
  準名人   小泉 好江      (東京都江戸川区)
  〃      増田 盛二      (大阪府茨木市)
  優秀賞   仲山 徹        (茨城県笠間市)
    〃    小林 香与      (北海道札幌市)
   〃     中村 嘉津子    (大阪府吹田市)
  努力賞   加藤 喜良      (埼玉県加須市)
   〃     前田 幸彦      (京都府下京区)
   〃     板津 明       (福井県福井市)
   〃     菊池 幸雄      (栃木県大田原市)
  特別賞(絆賞) 佐藤昭二     (福島県福島市)
                               以上

来週には、待望の新そばが入荷します!

いよいよ待ちに待った福井の、新そばが来週(11月1日頃)入ってきます。「早刈」といって熟す少し前の、種実がまだ、黒褐色に成りきらないそばを、刈り取ったものなんですが、これが、蕎麦通にとっては、えも言えぬ秋の恵みと言いますか、まさに、秋を感じる蕎麦そのもの と言えます。早刈りの為収量そのものが少ないので、自ずと価格も普通そばに比べて、高めとなります。

早刈りそばの、特徴としては、種実の水分が高く、玄そばを脱皮して剥き身の状態にすると、実が鮮やかなグリーン色をしています。この藍さが、そばを挽いた時に、粉自体に淡い薄緑色(私達は、鶯色と称しています)が帯びて、そばの新鮮さを、倍加させます。
瑞々しさのなかにも、そばの風味が強く、さわやかな咽越しで、胃の中に滑り込んでいきます。
グルメの皆様、新鮮な越前新そばを、お早めに御賞味下さい。
scan.jpg

北海道からは、新そばの便りが届きました。

日本で一番早く新そばが、収穫されるのは、もちろん北海道です。

北海道のそば栽培地区では、7月でもう畑一面そばの花が満開になっています。

私共も、平成20年7月中旬頃に、北海道農協「JAきたそらち」さんの、職員さんの、
案内で、幌加内地区の蕎麦畑を、見学させていただいたことがあります。

それはもう、見事なまでの見渡すかぎり、蕎麦の花の絨毯でした。

それに、乾燥施設や、調整施設のりっぱな工場群に、あっとうされました。

全国からの、引き合いに追われるのも うなずけます。

当社でも、今月(9月)の、下旬ぐらいから、北海道新そばを、取り扱いできますので、新ものがすこしでも早く食べてみたいと思われるお客様は、どうぞおためしください。

新そばが、育つ季節になりました。

9月に入っても、日中はまだまだ暑いですね。

でも、朝晩は、大分涼しくなってきました。
この 一日の気温の高低差が、大きいほど蕎麦の生育には、大変いいのです。
土からの栄養を、充分吸い取って花を一杯 咲かせて欲しいですね!
蕎麦の花が満開になるころにカメラを持って、観察にいきます。