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石臼は、生きている!

気が向かないとブログを書く気にならないぐうたら性格の私。 やっとしばらく振りにキーを叩いてみます。

福井はまだ 梅雨入りしたとは聞いていないように思いますが、工場で作業をしてますと、暑さだけは、すっかり真夏の様な空気に包まれています。身体から汗が滴り落ちる量も日々増えています。
入梅がまだとはいえ、工場内の温度計や湿度計は、やはり五月に比べると高くなっているようですね。
このような時期になると、決まったように変調を来たす石臼が何台か出てきます。
石臼の温度を上げないように空調を稼動したり、回転数に気を配ったり、臼に落とし込む実の量を加減したりと、なかなか石臼から目を離せない状況が、いつにも増して多くなってきます。
そうやって神経をとがらしていても、やっぱり不具合を来たす臼が出てきます。
原因の一番多いのが、臼の目詰まり。これは、高温多湿の中で朝から晩まで一日中、回転していると、いくら温度管理に気を遣っていても、やはり臼の接地面は、かなりの温度に達します。
このとき挽きあがってくるそば粉が、空気中の多湿の水分と相まって、粉が粘質な状態になり臼の溝に滞留してくるのです。こうなると粉が、外に放出されず、石臼の中にどんどん実が詰まっていくことになります。
これに気づいたら、まず石臼を休止させ、架台から石臼をはずし、丁寧に溝の掃除をしてやり、再度 架台に組直し稼動します。言葉にすれば簡単ですが、この作業が、結構大変で、1基するだけでも、かなり時間と体力を要します。
もう一つは、なぜかこの時期に集中することが多い石臼の目立て作業です。
長期間運転していると、石臼も接地面が僅かづつですが、磨り減ってくるのです。
かつて、昭和の戦後しばらくまでは、石臼の目立て屋さんが居られたと先代から聞いていました、今は私どもが、先代から視て聞いて経験しながら、しかも今現在、試行錯誤の中でなんとか目立て作業に奮闘中です。
こういったことで石臼のメンテナンスに取り掛かると、ふだんやっている其の他の作業が、ストップしてしまいます。
石臼は、いわば我々にとって命綱のようなものなので、大事に扱う必要があります。