いよいよ待ちに待った福井の、新そばが来週(11月1日頃)入ってきます。「早刈」といって熟す少し前の、種実がまだ、黒褐色に成りきらないそばを、刈り取ったものなんですが、これが、蕎麦通にとっては、えも言えぬ秋の恵みと言いますか、まさに、秋を感じる蕎麦そのもの と言えます。早刈りの為収量そのものが少ないので、自ずと価格も普通そばに比べて、高めとなります。
早刈りそばの、特徴としては、種実の水分が高く、玄そばを脱皮して剥き身の状態にすると、実が鮮やかなグリーン色をしています。この藍さが、そばを挽いた時に、粉自体に淡い薄緑色(私達は、鶯色と称しています)が帯びて、そばの新鮮さを、倍加させます。
瑞々しさのなかにも、そばの風味が強く、さわやかな咽越しで、胃の中に滑り込んでいきます。
グルメの皆様、新鮮な越前新そばを、お早めに御賞味下さい。