ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦

レンヌ駅から車で1時間ほどのところにあるロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)は、八方をそば畑に囲まれた大自然の中にあります。ブルターニュ原産の在来品種(ル・アルプ種)の他に(ジータ種)を製粉する工場です。

視察に行ったのは2月なので畑には何もないですが、季節が来ると一面がそば畑になるそうです。この平地に広がる真っ白なじゅうたんは素晴らしく綺麗なんでしょうね。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
フランスの製粉工場は、日本と同じように昔は石臼製粉がほとんどだったらしく、水車から動力をえる為に工場は川沿いに建っています。ロンシン製粉所も同じく、大昔はイヴェル川から動力を得ていたそうで、水車や当時の石臼などその名残が随所にありました。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
ロンシン製粉所では、一つの機械でそば粉と小麦粉を交互に製粉しており、そば粉は主にブルターニュ産の在来を使って取引先の要望に合わせて外国産をブレンドしているそうです。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
工場見学に関して僕たちは言わば外国人ですし、ちょっと閉鎖的な感じなのかな・・とドキドキしていたのですが、クレープリー・ラ・ビオレットの会長さんのお力添えのおかげで本当に急なお願いにも快くご対応いただけたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦

原料の切込み。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
ジャン社長自らフランス産玄そばの栽培や品種、乾燥調整などの説明をしてくださいました。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
20代の頃、スコットランドへ蒸留所巡りをしたことがあるのですが、ウイスキーの原料である麦芽を狙って蒸留所内に寄りつくネズミや害虫を駆除する目的でモルトキャットという番犬ならぬ番猫が飼われていたのですが、これはそのフランス版サラザンドッグでしょうか(笑)
工場の敷地内に2.3匹ほど放し飼いにされているのを確認したのですが、すごくゆるくて人懐っこい。僕の手をたっぷりのよだれで舐めてくるので後が大変でした。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
製粉機械はドイツ製だそうです。
形は違えど、一通りの工程や機械類に大きな違いは見られません。昔の機械を今なお大切に使っているように感じました。日本だと20年~30年周期でその時代に合わせた最新設備を導入し、製粉コストや製粉精度を高めていきますが、フランスでは製粉に関しては要は細かく粉砕できればいいという感じなのでしょう。日本のように製麺性を良くするとか、製造技術を高めるような必要がそんなにないのかもしれません。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦▲石抜き
▼粒揃え

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
▼ロール製粉機

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
日本ではロール製粉の場合、脱皮して製粉するのが一般的ですが、ブルターニュでは玄そばを皮付きのままロール製粉します。そのため、当然ながら皮に付着する農薬や化学肥料は不使用です。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
ロール製粉機を通していくほどに皮も実も細かく粉砕されていきます。
皮は最後まで細かくなりにくいので、最終的に皮だけを集めて再度、ロール製粉機に通して、後ですべての粉をブレンドするそうです。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
製粉しブレンドされたそば粉は自動計量されて製袋します。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦
製袋したそば粉は商品ごとに保管し、この状態で3ヵ月~半年ほど熟成させて出荷するそうです。この状態を「熟成」と言っていいのかどうかは置いといて、とにかく寝かすことによってそば粉の含水率が下がり、粉と水が馴染み易くなるんだそうです。日本的感覚だと、そんなに放っておいたらソバの香りも品質も悪くなってしまうと思いますが、ガレットに使用するためには必要な工程のようです。

ブルターニュ産そば粉を製造するロンシン製粉所(Minoterie de Roncin)<前編>│ガレット(Galette)に触れるフランス視察⑦

ロンシン製粉所の製造ラインを拝見した後、場所を移してブルターニュと福井のソバ栽培や品種について話し合いました。その様子は次回お伝えしますが、ジャン社長からお聞きしたすべてが新鮮と驚きに満ちた経験になりました。

▼弊社ホームページにて詳しくご紹介しております。
その①:【玄そば生産農家紹介】Minoterie de Roncin (ロンシン製粉所)を訪ねて (フランス・ブルターニュ)

その②:【玄そば生産農家紹介】Minoterie de Roncin (ロンシン製粉所)を訪ねて (フランス・ブルターニュ)

[ロンシン製粉所 (Sarl Minoterie de Roncin)]
Rue Moulin Roncin, 56800 Ploërmel, France
+33 2 97 74 01 37


このブログでは、福井のそば粉屋として専門的な分野から、プロの話や技術、製法、栽培に関してなどをご紹介していきます。ガレット店の紹介や文化、観光に関しては以下のブログをご覧ください。
本場のガレットを求めて‐フランスブルターニュ訪問記

加賀 健太郎 について

創業130余年 福井県産石臼挽 越前そば粉製造元の6代目です。幼少より粉の挽​ける音を聞き、目で見て、石臼が磨り減ると​共に成長しました。創業より受け継いだそば​粉づくりへの想いを繋ぎます。 加賀健太郎のGoogle+プロフィール
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