先日そば粉を注文させて頂きました。
初めてそば打ちに挑戦しました。レシピ通りしたつもりなんですが、そばをゆでるとぷつぷつとちぎれます。何が考えられますか。 そばの打ち方に問題があるのではないでしょうか? 教えて頂けないでしょうか?宜しくお願い致します。
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【回答】
茹でる時にそばが切れるのは、水回しの工程でそば粉全体に水分が行き渡っておらずところどころ粉っぽい部分が残っていた。あるいはコネ過ぎや打ち上げるまでに時間がかかったことでそばが乾燥して切れるということが考えられます。
また、茹でる時も注意が必要で、小さな鍋で4.5人分を一気に茹でるのではなく大きな鍋で2.3人分くらいを茹で、蕎麦一本一本が泳ぐようにして茹で上げていただきませんと、蕎麦同士が絡まって切れる原因になります。箸で蕎麦をさばく回数も最初に沸き立った湯の中に蕎麦を入れた時に行う1回くらいにしておいて、あとはあまり触らない方が良いです。
火加減は最大のままで、もし吹き上がるようでしたら差し水で調整してください。
お好みの固さで上げたらあらかじめ溜めておいた冷水で粗熱を取り、流水で一気に表面のぬめりを落としながら〆た後、水気をよく切ってください。温そばにする場合は、一度〆たそばを再度温めるとコシが残ります。
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初心者の方の手打ち蕎麦に関して考えられる問題点をいくつかあげさせていただきます。
■水回し
そばの出来不出来は水回しで決まると言っても過言ではありません。
この工程さえしっかりできれば、後の工程は少々雑でも問題なく美味しいそばになります。
そばは熱を嫌いますので使用する水は冷水をお薦めします。
まず、そば粉とつなぎ粉をムラが出ないようコネ鉢の中でまんべんなく混ぜ合わせます。
次に加水は一度に決めてしまわず、最初は測った水の6割をそば粉に加えて指先だけを使いよく混ぜ合わせて行きます。
この時、一度に玉しようとせず、全体的に水分を行き渡らせ、パン粉状になるよう作業してください。底にこびりつくそば粉も加水量の内ですので、指先でこすりながら落としてください。
次の加水は3割、そして1割、足りなければ手水にとって微調整していくという感じで小まめに分けて行っていただくと失敗が少ないです。
パン粉状→米粒→団子→ジャガイモ→一つにまとめるという感じで全体的に同じような大きさを保ちながら丁寧に加水を行いませんと、後に切れたり粉っぽさが残ったりします。
■水分量は少し多め
「コネ」の段階で、手の温度によりどうしてもそば玉から水分が蒸発してしまいます。
ですから、女性は特に蒸発する水分を考慮し、1%~2%ほど多めに加水を行ってください。
■そば打ちの環境(室温・湿度など)
蕎麦を打たれる環境や季節によって加水率が大きく左右されます。
北陸地方は年間通して湿度があるので、そば粉自体が乾燥すると言ったことはあまりなく加水率にもそれほど影響してこないのですが、乾燥しやすい地域やエアコン・暖房などのかかった部屋で打つ場合、打ちながらそばの水分が失われていきますので加水率には注意が必要です。
■製麺後は麺の急激な乾燥に注意
打ち上がった生蕎麦はお早めに茹で上げてお召し上がりください。
もし、茹でまでにしばらく時間がある場合には、キッチンぺーパーや手ぬぐいに包んで密封できる平らな容器に入れて冷蔵庫で保管してください。賞味期限は保存できたとしても賞味1日です。
弊社へご来店されるお客様のお話では、そば打ち時の天気・湿度・気温・自分の体調などで加水量が微妙に変わるので、必ずしもレシピ通りにいかないところがそば打ちの面白いところだとおっしゃられます。
今後もそば打ちを続けていただくと、そば粉の性格や状態、水分量というものがお分かりになるのではないでしょうか。
私どもとしましても、できる限りソバの品質を落とさず挽きたて新鮮なそば粉をお客様のお手元までお届けするよう努力いたします。
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