近年、熟成や燻製がブームですよね。
お寿司や焼肉で10日間熟成とか1ヵ月熟成とか毎日のようにテレビで目にします。
そんな中、ひそかに蕎麦も熟成ブームが来ております。
まさか蕎麦にも熟成の波が来るとは思ってもいなかったので驚きでしたが、これも時代なんでしょうね。
年間通して低温貯蔵することにより、甘みが増した熟成そば
熟成って言えば聞こえはいいですけど蕎麦は”香りのもの”でしょう?
玄そばの低温保管が出来ない時代は収穫してから1年経てば「ヒネソバ」と呼ばれ、香りや含水率が抜け品質が悪くなってしまうので価値はありませんでした。しかし玄そばもちゃんと年間通して低温で丁寧に管理してやれば、真夏の暑い時期でも品質の劣化はほとんど起きません。むしろ熟してから収穫した玄そばを低温でじっくりと追熟してやれば甘みが乗った香ばしい蕎麦が楽しめます。
北陸の気候風土が濃厚な熟成そばを作り上げる
低温倉庫の温度帯は3℃~8℃で年中保管しています。
玄そばは乾燥を嫌うので乾燥した環境では少しずつ水分と共に香りや旨みが抜けてしまいますが、弊社は湿度管理はしておりません。なぜしないかといいますと、北陸福井の気候そのものが玄そばの保管に適しているからです。福井は年間通して乾燥することが無いので、自然のままで保管することが出来ます。現在、試験的に2年前に収穫したものと3年前に収穫したものを熟成させていて、定期的に石臼で挽いて香りや味わいを確かめています。
その年の出来不出来によって味わいが異なるので、熟成したからと言って必ず美味しくなるということはないと思いますが、追熟によって甘みや香ばしさが強くなります。ただ、採れたて新鮮な新そばの香りは日を追うごとに弱くなってしまいます。香りが弱くなる分、味が濃くなってくるといったかんじでしょうかね。
気を付けなければいけないのは熟成と腐敗は隣り合わせとうこと。
しっかりとした知識と経験則に基づいて管理しないと品質を落とすどころか食中毒になります。
美味しく楽しく健康に熟成そばを味わいたいですね。
[2月5日(金)]
天気:曇り
石臼工場内室温:5℃
石臼工場内湿度:73%
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