高温障害による発育不良が、玄そばを丸抜きにした時の色味に影響しています。

おはようございます。

粉奈屋6代目です。

僕は指が太いのでキーボードがスムーズに打てません。

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↑この3行打つだけでも2、3度打ちなおしているくらいで、「おはようございます」と入力すると最初は必ず「おはようごじます」になってしまいます(笑)

そんなことはどうーでもいいんです。

いままでも度々このブログでお伝えしてきましたが、今年の夏は昼も夜も30度以上の日が一か月以上続いたことで野菜が高温障害となり、生育不足になって価格が暴騰しましたよね。その影響はそばにも及んでおり、福井県内主要産地では昨年よりも収穫量は低いといったエリアもあります。全収穫が終わっていないので価格はまだ確定されていませんが、昨年並みの価格になることはほぼ間違いありません。

発育不足、生育不良、高温障害・・・実際はどのような弊害が出ているのか分かりませんよね。

それで今日はこれらの障害によって早刈り新そばにどのような影響があったのかを写真でご覧いただこうと思います。ケータイで撮ったので実際のものと少々色みが異なりますが、だいたいの違いがお分かりになれば幸いです。まずは最良の早刈り新そば(丸抜き)。

形がふっくらしていて、整っています。なにより色みがいいですね。

これを石臼にかけると本当にきれいなそば粉が挽けて、目にも鮮やかな蕎麦になります。【水仙】抜実挽き蕎麦粉と、新商品:【吉峰】抜粗挽き蕎麦粉はこの実を使って製粉しますので、うっすら緑色が浮かぶ今だけの上品なお蕎麦をお楽しみいただけます。

昨年は凶作で作柄も決して良いものではなく、早刈り新そばを期待されていたお客様には申し訳ない気持ちと残念な想いでいっぱいだったことを思い出します。自然と天気が相手ですから自分ではどうにもならないもどかしさがありました。

次に、高温障害に遭った早刈り新そば(丸抜き)です。

形のバランスが悪く、ところどころやつれた状態で乾燥過程で褐色になっています。

見ていただきたいのは褐色と言うことよりも、実の色がマダラ模様になっているということです。

暑さが影響して十分に生育できなかったことや、虫が十分な受粉を行えずに部分的に痩せて育ってしまいました。早刈りなので実際は緑っぽい色みが少し残っているのですが、褐色の部分と混濁した状態で残っています。

本年度産の新そばはこの実の割合が例年よりも多く目につきます。おそらく高温障害をもろに受けた畑はこの実の割合がさらに高いんじゃないかと思われます。でも今年は大きな自然災害に見舞われることなく、夏を除いては比較的良い気候が続いたことが幸いして昨年よりは品質の良いソバに育ったと感じています。でも、早刈りはきれいな薄緑色が何よりの楽しみですので、この辺りに残念さは残ります。

ふくいの新そばは早刈りと完熟と2種類ありまして、完熟は12月下旬頃の早刈り新そばが終了した時点で販売を予定しております。十分に熟してから収穫するので味や旨みは断然濃いですし、香ばしい香りが残ります。

完熟新そばについては後日、ご案内いたします。

加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
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