暑い季節のそば打ちで失敗しないポイントは、打つ環境と水の温度とそば粉を保存しないことです。

おはようございます!

北陸ふくいは日によって涼しい日もありますが、日差しが強くなってきました。
夏に近づくにつれ、そば打ちには厳しい環境になって参りますが、そば粉の保存や加水率に気を配りながら美味しいお蕎麦をお召し上がりいただきたいと思います。

店頭でそば粉を買い求められるお客様からもご質問が多くなりますので、夏場のそば打ちがなぜ難しいか、またその注意点についてお話ししましょう。

まず、そば打ちする環境に配慮が必要です。
室温が高く、直射日光の当たるような場所ではそば粉の水分が蒸発しやすく、加水率を高くして打ってもどんどん水分が抜けていくので、人間が過ごしやすい室温で打たれるほうがいいです。でも、冷房や扇風機などの風が直接あたると蕎麦が乾燥してしまいます。

次に加水する水は冷たいほうがいい。
そば粉も水も冷たいほうが水分の蒸発を抑えられます。
水は冷蔵庫で冷やしてお使いください。打つ前に氷水で手を冷やすのも効果的です。

そば粉の保存は最重要(できれば都度、挽いたての新しいものがいい)
暑い季節は冷蔵庫や冷凍庫の保存がいいんでしょ?と聞かれます。確かに30度を超える場所しかない場合は悪くはありません。でも、お米を置いておくような涼しい場所があるならそのほうがいいです。冷蔵庫や冷凍庫で保存しますと日持ちはします。でも、冷たい状態から常温に戻る際、(夏の常温が室温25度程度なら)温度差がありすぎてそば粉の水分が結露となって香りとともに放出されて、いわゆるそば粉が乾燥した状態になります。
結果としてそば粉がつながりにくく、香りも弱いものになってしまいます。
暑い季節に失敗しないそば打ちのポイントを挙げるなら、そば粉は保存せず、打つ時々に粉屋さんから買い求めてほしいです。

夏場のそば打ちはそば粉や水云々の前に、そば打ちの環境やそば粉の保存によって状態が多きく変わりますので、注意しながら美味しいお蕎麦を打ってください。

[6月9日(月)]
玄そば産地:福井県大野市産(早刈り品)、坂井市丸岡町産(早刈り品)、吉田郡永平寺町産(完熟品)

天気:晴れ
石臼工場内室温:26℃
石臼工場内湿度:43%
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製粉に命をかける五代目社長と、蕎麦が大好きおかみの日記

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加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
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