おはようございます!
今朝の福井は曇りから天気が少しずつ回復しつつあります。
この時期は湿度が高くて雪が降ると体の芯から冷えて本当に堪えるんので、早く春が来てほしいという気持ちになります。
あと1ヵ月もすれば少しは温かくなってくるでしょう。もう少しの冬を楽しみます。
さて、先日、弊社オンラインショップの末吉の越前そば粉で通販している4銘柄をそば打ち名人の安久さんに打っていただいて食べ比べるという贅沢すぎる時間を過ごしました。
安久さんは毎年ふくいで開催されている「全日本素人そば打ち名人大会」で第5代の名人に選ばれた方。
以後、福井県内で手打ちそば教室を定期的行うなど、そば打ちの普及に尽力されています。
そばを打っている時間は緊張感があって見ている方も口数が減ります。
そば粉を触って握って丁寧に水回しを行う姿に無駄な動きはありません。
まずは、丸抜きを粗挽きにした[吉峰]抜粗挽きそば粉から。
透明感があって、中に浮かぶ白いホシがきれい。モチモチと弾力があって噛むほどに甘い。
粗挽きなのにツルツルっとした食感も感じられて、上手に打てばこんなにも美味しくなるものか・・とびっくりしました。
次に挽きぐるみの粗挽き[奥越]粗挽きそば粉です。
見た目のインパクトは最高です。
いわゆる田舎そばなんですが、薄っすら透明感があって強いホシがブツブツ浮かぶ。こういう蕎麦を打ちたいと思う方って結構、いるんじゃないかなーと思います。立ち昇る香りは他より弱かったんですが、口に入れて噛んだ途端に田舎そばの香ばしい香りが広がります。ダシが無くてもそれだけで十分美味しいそばでした。
3つ目は[金華]特上そば粉。
ツルツルとしていて程よいモチモチ感が心地よくてそのまま食べてもダシにちょっとつけても美味しい。
そば湯にくぐらせてみたら、そば湯のとろみが蕎麦に絡みついてこれまた乙な味わいでした。
最後に[越前]丸挽きそば粉です。
挽き方は[奥越]粗挽きそば粉と同じ挽きぐるみで産地も生産者も同じものなんですが、食感も味わいも全然違います。
皮ごと挽いた挽きぐるみでもツルツル感が出ていて味も濃厚です。自分たちが食べなれている蕎麦なのでホッとしますね。
銘柄ごとの食べ比べってそば粉屋で働く僕たちでもなかなかできないし、自分で打ってもそば打ちの腕は素人だから、今回のようにそば打ち名人に打っていただいて食べ比べができたことはいい経験になりました。また、自分たちが挽いたそば粉を適正加水量で熟練の技術で打った蕎麦の本当の美味しさ・味わいを感じることができたことが何よりの収穫です。
今回は[吉峰]抜粗挽きそば粉、[奥越]粗挽きそば粉、[金華]特上そば粉、[越前]丸挽きそば粉の4種類をそれぞれ二八で用意しました。粗挽き粉と細かく挽いた粉と大きく2種類のそば粉なので、打ち方や加水の回数などに違いが出るものだと思っていたのですが、特に変えなければいけないというところはなく、名人は同じように打ったそうです。気をつけるべきところは加水率、水回し、効率。
粗挽きそば粉は粒子が大きいことと粘りが弱いので水が一気に入り込む分、水分が抜けるのもまた早いので、通常よりも手早く水回しを行ってまとめる必要がある。ただ、手早くと言っても作業がおろそかになるようではダメで、水回しはしっかりやってしかも手早くしないといけないということでした。
いやいや、難しいですね。
そこがまた難しいそば粉を打ちたい、打ち上げたい!というそば打ち愛好家の心をくすぐるんでしょうけど。
ちなみに僕が打った場合は翌日にはボロボロになりますが、名人の打った蕎麦は、[吉峰]抜粗挽きそば粉も[奥越]粗挽きそば粉も3日持ちました。同じようにやってるつもりだけど、何で自分とこんなに違うんだろうとそば打ちの技を感じました。
楽しかった!
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[2月14日(木)]
玄そば産地:福井県大野市産(完熟そば)、永平寺町産(完熟そば)
天気:晴れ
石臼工場内室温:5℃
石臼工場内湿度:61%
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福井県産の石臼挽き越前蕎麦粉は、カガセイフン本社工場で製粉しています。
営業時間(月~金)8:30~18:00 休業日:土日祝
挽きたて越前そば粉の通販やお取り寄せは、オンラインショップの末吉の越前そば粉をご利用ください。みなさまのご来店を心よりお待ちしております。
■越前そば粉屋5代目社長:加賀龍夫のブログは、蕎麦粉は人生。
■越前そば粉屋おかみのブログは、石臼で挽く越前蕎麦が大好きなおかみ。
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