こんばんは!
先週末はふくい夏まつりがあったのですが、がっつり東京主張でした。
ニュースで見ていて、梅雨明けした関東はひどい暑さだろうと覚悟していたのですが、拍子抜けする気温で風が吹けば快適な温度。
歩き回るにはそれほどしんどいものではなかったのでちょうど良かったです。
1日目は鎌ヶ谷にある手打ちそば天庵さん。
新京成線鎌ヶ谷大仏駅を降りたら歩いて5分少々のところにあるこのお店は、木・金・土・日の昼営業のみ。
開店時間の11時半頃になるとどこからともなく人が集まり、週末は開店時間を迎えると閉店もしくは蕎麦切れになるまで満席状態が続くそうです。
店主の武田さんはつなぎの一切入らない10割そばにこだわります。
10割そばというと味は濃いけど、どことなく粉っぽさがあったり、麺が短かったり、ボソボソしていることがありますが、天庵の10割蕎麦はツルツルモチモチの食感で多くの蕎麦好きを魅了します。
ポイントは冷水による水回し。一般的な水回しではなく武田さんならではの水回しによって表現できる技だそうです。蕎麦にとって一番相性の悪い夏季は、どうしてもつながりが悪くなったりボロボロ切れてくるので、出さないお店やつなぎ粉を少量混ぜて出すお店が多い中、この天庵では夏季でも味の濃い滑らかな10割蕎麦が食べられます。
天庵のこだわりは10割そばだけではなく、名物メニューの一つになっている暮坪蕪(くれつぼかぶ)を使った辛みおろしそば。
暮坪蕪は、岩手県遠野市の暮坪地域という限られた場所で栽培している特別なカブで、辛味が強く土の香りがする独特の風味があるので、おろしそばには相性のいい薬味だと思います。ただ生産量が低く、暮坪蕪として栽培できる農家さんは数えるほどだけだそうです。そんな貴重で高価な暮坪カブを使ったおろしそばが、この天庵でしかも十割そばで食べれるんですから嬉しいですよね。
そしてもう一つの人気メニューは胡麻ダレ蕎麦。
香り高く嫌味のない胡麻を調合して手間暇かけて作られる胡麻ダレは濃厚で爽やか。
濃いめのそば湯で割るとごま風味のポタージュになって最後の1滴まで美味しくいただけます。
武田さんは、採算を度外視しても本モノを食べてもらいたいという強い思いがあります。
「本当に美味しいものを作ろうと思ったら食っていけない。第二の人生を歩んでいる自分たちだから楽しんでできる。だって、美味しいっていうお客様の顔を見たら変なものは使えないでしょ。」
全身が震えてサブイボが出る思いがしました。
お客様の笑顔の為に。
お客様の美味しい!の為に。
お客様の感動の為に。
自分もいつも胸に止めて粉挽き作業をしていますが、改めて大きな責任を感じました。
続けて、
「ウチはほとんど儲けが無い。だからせがれに継いでくれとは言わない。でも、将来の為に自分の技術だけは受け継いでほしい。」
僕もそば粉屋を継いだ6代目として、先代の想いを表現し、進化させて、後世に伝えられるようにこれからも頑張っていこうと思いました。
武田さん、奥様、一緒に居合わせたお客様、本当にありがとうございました。
また美味しいお蕎麦、食べさせてください。
[8月5日(月)]
玄そば産地:福井県大野市産(完熟そば)、永平寺町産(完熟そば)
天気:雨
石臼工場内室温:21℃
石臼工場内湿度:69%
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