京都で蕎麦と言えは「にしんそば」がまず思い浮かびますよね。
関西風のお出汁に白い細打ちのお蕎麦、その上に甘辛く煮つけたにしんと薬味ネギ。福井ではにしんそばはあまり馴染みがない(僕は食べない)ので、京都に遊びに行った時のお昼には結構食べていました。
それにしても京都は外国人が増えましたね。今までも多かったですけどさらに増えた感じがします。
街を歩いていると下手すりゃ日本人より多いかもと思うくらいどこに目を置いても外国人の姿が見えます。福井では滅多にお目にかかることがないので僕なんか外国人を見るだけで抵抗感を抱いてしまいますが、こういった環境で育つと目の色や言葉の違う相手へのハードルが下がりそうですね。京都の子供たちがちょっと羨ましく思えます。
そんな環境からでしょうか、京都のお蕎麦屋さんのメニューにも変化ができているようです。というのも外国人観光客の中にはベジタリアンやビーガンな食生活の方が不特定多数いるようで、そば店でも肉魚卵類を使用しない蕎麦を注文されることがあるそうなのです。
阪急京都線 河原町駅からほど近い、寺町通にある「京都 中之光庵」さんもそんな要望を寄せられた1軒だそうです。
こちらは四条通りから寺町通りへ1本入ったところにあります。
この店構えを見ると田舎ものの僕はちょっと地団太を踏んでしまいますが、外から中の様子が見えるので京都のお店の中では入りやすいです。
店内は空間を広く取ってあり、窓から空とテラスが見えるので解放感があります。
次々とお客様が見えても奥から詰めるような案内はせず、バランスよく通していただける配慮がいいですね。
そば打ちスペースはお店の中ほどに配置されています。3キロ玉も平気で打てそうなくらい大きく重厚感のあるこね鉢と広い打ち場、奥には石臼も設置されています。
メニューは昼の部と夜の部の2部制となっていて内容が異なります。
蕎麦前から始めて美味い吟醸酒をちびちびやりながら、打ちたての蕎麦を手繰って1時間あまりで店を出る・・。そんな粋で素晴らしい愉しみ方をいつかはしてみたい。そう思わせるお料理のラインナップでした。
さて、蕎麦前は置いといてお蕎麦のメニューに「ベジタリアンおろし出汁のぶっかけ」というものがありました。
「大根おろしと昆布だしを使ったつゆにお召し上がりください。カツオ出汁無使用」とあります。
僕はベジタリアンでもビーガンでもありませんが、こういうお蕎麦をいただける機会がなかなかないので、後学のためにお願いしました。
■ベジタリアンおろし出汁のぶっかけ(1,350円)
外国人向けにメニュー化したというベジタリアンおろし蕎麦は、ムチっとした歯応えと香ばしい香りが立つやや黒めの細切り蕎麦の上に海苔、とろろ芋、青ネギ、柴漬けのトッピングがとても鮮やかです。
肉魚卵を使用しないベジタリアン向けのお蕎麦というと、鰹や煮干しは使えないので昆布や椎茸などから摂った出汁がベースになる事が多いですが、昆布や椎茸の成分を抽出しすぎて蕎麦以上に出汁の香りが際立ってしまう場合があります。でも、中之光庵さんのベジタリアンおろし蕎麦は「大根おろしと昆布だしを使った」と書いてある割には、昆布が控えめで鰹やその他の出汁が入っているんじゃないかと思うくらい力があるものの大根が丸みのあるさっぱりした味にまとめています。
男性にとっては天ぷら蕎麦や鴨南蛮そばに比べれば味気ないしボリュームに欠けると思われるかもしれませんが、細かい工夫と一手間賭けられたお蕎麦はベジタリアンじゃなくてもきっと満足できる1杯だと思います。
美味しかったです。
[京都 中之光庵]
〒600-8032 京都市下京区寺町通仏光寺上ル中之町569
電話:(075)343-7711
営業時間:11:00~23:30
定休日:なし
[5月16日(月)]
天気:晴れ
石臼工場内室温:17℃
石臼工場内湿度:32%
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