「初めてそば打ちするんですが家に計量機や秤が無いので、計量カップとか計量スプーンみたいな道具類で代用できないでしょうか?」というご質問をいただきます。
その答えは、「店頭にてお受け取りならこちらで計量しますし、通販でしたらできれば秤をご用意ください」とお伝えしています。
それは紛体は粒度比重や空気の含み具合、含水率で容積が異なり、計量カップや計量スプーンなどの類では正確には計量できないからです。押し詰めて計るとか、粉を篩って空気を含ませて計るとかでおおよその分量を量ることはできなくもないですが、誤差があるので結果的に加水の時に調整が難しくなります。
他にも粉ミルクのようにすり切って計るというのもありますが、これは粉の粒度や比重、含水率などが常に一定の状態で厳しく管理されているそば粉において100gとか200g計れる専用のスプーンを作れば可能なことであって、大さじ小さじで同様のことはできませんし、やはり誤差がでますのでこれをそば打ちを始めるきっかけにして秤を用意されることをお薦めしています。
そば粉や水を正しく計量する秤の選び方
弊社ではそば粉の計量に2種類の秤を使用しています。
右からデジタル秤、上皿はかり(2㎏、4㎏、8㎏)で、計る重さや商品によって使い分けています。
500g~1.5㎏までをよく計る場合は2㎏はかりがお薦めですし、1㎏~3.5㎏なら4㎏はかり、1.5㎏~7㎏なら8㎏はかりがいいですね。でも、きっちり正確に計る場合はデジタル秤が一番です。
価格は安いもので2,000円くらいからありますが、経験上5,000円~10,000円くらいの秤を選んだ方が壊れにくく長く使えますね。
これは業務用そば粉を計るための100㎏サイズ。こっそり乗って毎日の体重もチェック(笑)
他に、これは工場内の室温を管理するためのデジタル温湿度計。
外気温を計る温湿度計。
そして、玄そばを保管するための低温低湿倉庫内に設置してある温湿度計です。
これは一部ですけど工場内には細かく計器類が設定してあり、そば粉の品質を守るための温度管理に気を張っています。
秤を使わないときに犯しやすい注意点
秤の中にはバネが入っていて、このバネの伸び具合で重さを計るのですが、長年使い続けているとバネが劣化して計量に誤差がでてきます。そのため長く使い続けるには定期点検(年1回か2年に1回)が必要です。買い求めたお店に持ち込むか、秤の専門店で見てもらってください。
また、下の写真のように上皿を乗せたままで放っておいたりするとバネが伸びてしまい計量に支障が出ますので、使わない時は何も乗せない状態で保管してください。
弊社ではすべての秤を専門業者さんにチェックしてもらっています。
ご注文いただいたそば粉の内容量が多いならまだしも少ないとなったら大変です。そば粉を正確に計る大切な道具ですから定期点検をしっかりと行っています。
[2月3日(火)]
天気:曇り
石臼工場内室温:5℃
石臼工場内湿度:61%
———————————-
■末吉の越前そば粉オンラインショップ
挽きたて越前そば粉の通販やお取り寄せ、少量のお取引
■越前蕎麦粉製造元カガセイフン
業務用そば粉、オリジナルそば粉のご提案、そば粉のサンプル請求(営業店様のみ)、営業店様、法人様のお取引
■カガセイフン企業サイト
明治以来、石臼挽きの福井県産越前そば粉をお届けする、株式会社カガセイフンの取り組み
■あなたの蕎麦がいい
製粉に命をかける五代目社長と、蕎麦が大好きおかみの日記
※このブログ内の文章や画像を弊社の了承なく複製、使用することを禁じます。