豪州産新そば入荷!

南半球に位置する豪州・オーストラリアは、日本と季節が逆です。そのため、そばの収穫期は4~6月で日本が夏本番の時に新そばをお届けすることが出来ます。豪州でのそば栽培は、20年前に日本人が【越前そば】の種子を播種(種まき)したことから始まりました。以来、日本人スタッフが栽培や調製(乾燥・選別)工程を管理しています。日本に輸出する「玄そば」は、残留農薬や水分、比重などの分析だけでなく、現地でそば粉にして製麺試験を経た後に入荷しています。今回入荷しました主な生産地は豪州NSW(ニュー・サウス・ウェールズ) 州 セントラル・テーブルランド地域BLANEY(ブレイニー)市周辺 (シドニーから約300kmの標高が高い台地) です。

「ソバ」は天候の影響を受け易い植物なので、豪州の広さを利用して天候や自然災害の「危険分散」をしながら場所を変えて栽培しています。そのため、年によって栽培面積、栽培地に変動があります。また、豪州は緑と太陽があふれる有機農法の先進地です。そば栽培は牛や羊の放牧後の肥沃な畑が使用され、化学肥料や農薬は使用されていません。

日本への輸送は船で行われます。豪州から日本までは約2週間かかり、その間に赤道を渡るので甲板上は高温になります。しかし、船内では直射日光を浴びせませんし、また温度が余り上がらない場所を指定して船積みしているため輸送中の品質低下は最低限に抑えています。日本到着後は弊社に入荷するまでの間、定温倉庫(15℃以下)に入れて保管されています。

今年の豪州産は当たり年で作柄や品質が例年に比べ非常に良く含水率も豊富です。そばの実は黒々として太っており、実際に挽いて手で握ってみると手の繊維がそのまま形となってそば粉に残るほど粘りと水分の多さを感じます。口に運べば、そばの自然な甘みと香りが広がって品質の良さを確認しました。近年、外国産食材や食品についての安全性が問われていますが、畑が違っても目の行き届いた生産管理を確実に行っていればこのように品質の高い安全な食材をお届けできるのだと感じました。

豪州産新そばは、㊤そば粉【万葉】及び花粉(打ち粉)、一部業務用そば粉に使用しております。ホームページでの販売、ご案内はしておりませんのでご入用の方はお問い合わせください。

加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
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