石臼が作られた時代や石の材質、作り手の技術、使い手の育て方によって石臼の性格や挽き上がるそば粉が違うのは人間も同じですね。

おはようございます!

今日の福井市はしとしと雨模様です。
桜満開を過ぎたというのに、相変わらず朝方は冷え込んでいてなかなか毛布が手放せません。
この中途半端な気温が意外と体に堪えるんですよね。あと2週間もすれば、早いものでゴールデンウィークがやってきます。体調管理をばっちり整えて連休前に備えたいと思います。本日は福井県大野市(完熟そば)の挽きたてそば粉をご用意してお待ちしております。

前回に引き続き、長い寝かしから卒業し、新しく粉き作業を始めることとなった石臼を紹介していきます。
この石臼は過去に粉挽き経験の無い全くのフレッシュマン!
石を切り出し、ほぼ手作業で円柱状に成形、上下臼の設置面にある程度の目を立てた後、10年以上寝かし終えた臼です。

石臼が作られた時代や石の材質、作り手の技術、使い手の育て方によって変わる石臼の姿やそば粉の仕上がり具合は、まさに人間環境そのものです。

直径1尺3寸(約35㎝)、上臼の重さが80キロ近くあります。
まだこの石臼の性格や挽き上がる粉質をちゃんと把握できていないので、これからじっくりと色々なそば粉を挽かせてみようと思います。石臼の作られた時代、作り手、石材、目立ての技術、使い手の育て方によって、石臼の性格や挽き上がるそば粉が違うのは、人間も同じです。

違うことは、人間は表情や言葉で自分を表現するけど、石臼はただ黙ってそば粉を表現する。
問題が発生した時だけ石臼同士が擂りあう「ゴォーッ・・ゴォーッ・・」っていう一定の音の中に聞こえるかすかな声を読み取るのが我々の仕事。男は黙ってハイライトじゃないけど、自分も黙々とありたい。

今、カガセイフン石臼工場には、29台の石臼がフル回転で最高のそば粉を挽いておりますが、それぞれに特徴のある独特のそば粉が得られます。
私ども粉奈屋のスタッフは、挽き臼を選び、回転数を調整し、製粉する原料を変えながらプロの方へのお好みやご要望に合わせたそば粉をご提案させていただいております。今回の3台の石臼のおかげで、また一味違ったそば粉が挽けるようになることと思います。

香りのよい、味わい深い、透明感がある、ホシが浮かぶ、田舎風な粗挽き、すっきりとしたツルツル感など、お持ちのイメージをぶつけてください。越前そば粉のプロがあなたのご希望にあったそば粉選びのご相談にのります。

[4月10日(水)]
玄そば産地:福井県大野市産(完熟そば)、永平寺町産(完熟そば)
天気:雨
石臼工場内室温:13℃
石臼工場内湿度:48%
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福井県産の石臼挽き越前蕎麦粉は、カガセイフン本社工場で製粉しています。
営業時間(月~金)8:30~18:00 休業日:土日祝

挽きたて越前そば粉の通販やお取り寄せは、オンラインショップの末吉の越前そば粉をご利用ください。みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

■越前そば粉屋5代目社長:加賀龍夫のブログは、蕎麦粉は人生

■越前そば粉屋おかみのブログは、石臼で挽く越前蕎麦が大好きなおかみ

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加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
カテゴリー: そば粉を挽くための石臼や道具 タグ: パーマリンク