こんばんは!
今日は1日、ムシムシするような暑いようなよくわからないお天気でしたが、週末の繁忙日となる金曜も後半戦、残りのお仕事頑張ります。明日は早朝より信州へまいります。お客様にお会いしたり、そばの産地を巡ったりとしっかり勉強してきます。
一昨日、福井市河合地区まで「福井夏そば」現地視察に行ってきました。
いよいよ今年の福井の夏そば(春に播いて夏に収穫する新そば)の収穫が始まります。
福井の夏そば栽培にかかわる福井県の担当者をはじめ、そば農家、そば店主、玄そば協議会、農業試験場、私たち製粉業者など、関係各位が集まっての現地視察。期待が高まります。
夏そばが植わる畑は福井市中心部から車で20分のところ。
ソバ独特の肥料のような香りを漂わせ、それに集まる虫がたくさん飛び交っていました。
配布された資料をもとに夏そばに関わる専門家の方たちから栽培過程や過去4年間の栽培事例、問題点、改善点、現状など、生のお話をお聞きします。
今回、栽培している品種は「キタワセソバ」。
過去、九州の「春のいぶき」、新潟の「なつみ」、北海道の「キタワセ」と3種類土壌や播種時期などの条件を変えながら栽培してきた結果、一番適した栽培期間を割出して味や香り実の付きがいい品種を選定したそうです。
福井県での夏そば栽培に関して過去3年間のデータでは、夏型そば品種は、播種(はしゅ)時期が遅れるほど茎が高く育ち、花房・開花数も増え、子実重(実の重さ)は播種時期が早いほど良く、品種間では「キタワセソバ」の子実重が安定したそうです。また、播種時期が早いほど結実率(実付き率)が高く、それが収量に大きく関係しています。
夏そばは春から夏にかけて生育するため、それに伴って気温が上昇するとともに梅雨の影響が強くなります。
播種時期が遅いほうが生育率は大きくなりますが、ソバ自身が成長する「栄養成長」と実を結んで種をつくる「生殖成長」の養分競合が生じてしまい、結実率に影響が出たそうです。
「生殖成長」はある程度「栄養成長」が進んだ状態でないと行われませんが。栄養成長が旺盛であると生殖成長を妨げてしまいます。このあたりのバランスが難しいところですが、結果として福井で夏そばを播種する時期は降霜の可能性が少ない4月下旬頃、収穫は7月初旬頃が最適となりました。
収穫量が少ないので県内全域とまではいきませんが、7月中旬頃には県内のそば店で夏そばが提供されることと思います。また夏の新そばイベントが今年は福井駅アオッサにて開かれます。年々、研究を重ね、味、香り、色味とも楽しめる越前ふくい夏そば、どうぞお楽しみに!
夏そばは秋そばに比べソバ特有の栄養素「ルチン」が多く含まれているとのことです。
※ルチン:ポリフェノールの一種で抗酸化作用や血圧降下作用があるとされる
[6月20日(金)]
玄そば産地:福井県大野市産(早刈り品)、坂井市丸岡町産(早刈り品)、吉田郡永平寺町産(完熟品)
天気:晴れ
石臼工場内室温:26℃
石臼工場内湿度:57%
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