おはようございます!
今週からようやく新そばの収穫が始まりました。
今年は播種後の大雨により種そばが流れてしまい、多くの畑でまき直しが行われました。
大雨の被害に遭わなかった畑に比べると生育にムラがあり生育状況が2週間~3週間ずれています。
本来なら早刈り新そばの刈取りがそろそろ終盤を迎える時期ではございますが、11月初旬ころまで収穫が行われる予定です。
順調な畑でも今年は大型台風が2度来たことで実が飛ばされてしまい、凶作だった昨年に輪をかけて収穫量が少なく、価格も高くなるだろうという予測です。豊作の時はこんもり実がついているところに今年は5粒~10粒ほどしか確認できません。
通常は茎の色がもっと真っ赤に染まるのですが、染まりきる前に実が収穫時期を迎えた為、遅くならないうちに収穫することになったそば畑です。
約1ヵ月、生育状況がずれると、その間に福井の気候はどんどん冬に向かっていき、生育が遅れている畑は冷害や日照不足による生育不慮、収穫の際に霜が降りてしまうと収穫できなくなる恐れがあるため私どもも不安が尽きません。
刈り取った後の畑は青々しい香りが広がって収穫の秋だなぁ・・と感じます。
このように黒化率の低い未熟な実を収穫したものが早刈り新蕎麦です。収穫時期に雨に見舞われ作業が進まないと黒化率がどんどん高くなり、数日のうちに黒く変化します。早刈り蕎麦の収穫は時間と天気との戦いなのです。
収穫した早刈り新そばはなるべく時間を経過させないうちに2.3日かけながら低温乾燥にかけられます。乾燥機に入るまでに時間がかかると生状態のソバはその間に鮮度が失われ、いくら乾燥が完璧でもいい蕎麦になりません。また、短時間で仕上がるからといって高温乾燥にしてしまうと、それはそれでソバの風味や味に影響します。
とてもデリケートな新そばは子供を扱うように時間をかけて丁寧に作業してやる必要があります。
乾燥し終わった早刈り新蕎麦です。
これですぐに製粉できるというわけではありません。
これからが重要なのです。
泥や夾雑物を除去する精選、石抜き、実を磨き上げる研磨、粒の大きさごとに選別を行ってようやく石臼製粉に取り掛かれます。直接口に入るものなので、徹底的に綺麗にする必要があります。ここをしっかりやらないと私たちも自信を持ってお出しすることができません。お待ちいただいている方々、もうしばらくお日にちをいただきます。
11月初旬頃にはホームページでも新そば販売を開始させていただきます。
ただ、収穫量減により価格の高騰がほぼ間違いない状況となっております。どの程度値上がりするのかはすべての畑で収穫が終了しませんと決定しないのですが、価格決定するまではお値段据え置きにて販売いたしますので、お早目のご注文をお薦めします。
ありがとうございます。
[10月29日(水)]
玄そば産地:福井県大野市産(早刈り品)、坂井市丸岡町産(早刈り品)、吉田郡永平寺町産(完熟品)
天気:晴れ
石臼工場内室温:9℃
石臼工場内湿度:41%
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