こんにちは、粉奈屋6代目です。
今朝の福井はうんと冷えました。昨晩、ニュースで今年一番の冷え込みだと言われなければ着こんで寝ることはなかったので、今ごろ風邪をひいていたでしょう。僕は雪の多い地域で、しかも冬に生まれているのに寒さに弱いややこしい体なので極端な気温の変化にはとてもついて行けません。これから来年の春まで気が遠くなるような季節になります。
福井のそばは白い花が散る前に花の下から実を付けるので、花と実とが混在したような感じで結実します。
その後、徐々に花が枯れて黒い実だけが残ります。
茶色のつぶつぶに見える部分の多くは花びらが枯れた状態のものや花のがくで、この下に実が生っています
枯れた花びらと結実したそばの実です。虫たちの受粉がちゃんとできているかどうかで実の付き方や品質に影響します。受粉が不完全だとうまく育たなかったり、変形したりしてしまうので虫たちの作業は非常に重要なものです。
確認できるそばの実は、できたばかりの白っぽいものから、赤い実、緑色、茶色、黒と生育状況によって様々です。同じ畑の、写真に収まる程度の広さの中でも、これだけの違いがでます。
「農作物はいろいろあるけれど、そばの栽培は本当に難しい」と農家のみなさんはよく口にされます。僕はそば以外の作物のことをあまり知りませんが、きっとそれは栽培期間内に高温障害や長雨、台風、雪による低温症など多くの気象条件に頭を悩ます作物だからでしょう。収穫前までは本当に気候に恵まれて「今年は品質も上々で豊作だ!」なんて言ってた矢先に大型台風で一気に全滅なんてことは幾度となく経験されてきたわけですし。
だからこそ、たくさん収穫できた時の喜びは人一倍大きいものなのでしょうね。今年はそうあってほしいと思っています。