お世話になっている方が仕事でスロベニアに行かれ、お土産にと現地のそば粉を買ってきてくださいました。スロベニアは世界でも有数のソバ生産国で無農薬栽培やマクロビオ、グローバルGAPなどの先進国でもあり近隣国やヨーロッパなどにも輸出しています。日本と同じようにそば食文化があり、そば粉を使った料理は豊富に存在するんだそうです。今回はそんなスロベニアのそば粉を使って、生そばとスロベニア料理にチャレンジしてみたいと思います。
調べて分かったのですが、スロベニアでは韃靼そば(苦そば)を主に栽培しているんだそうです。韃靼そばは日本でそば茶として親しまれていますが、ソバ特有の栄養素ルチンが多く含まれていることから昔から薬として重宝されてきました。
そんな韃靼そばがスロベニア国内全域で栽培されているとは驚きで、確かにそば粉を舐めてみると苦いんです。緑色と黄色の袋では苦みが優しいかすごく苦いかの違いで、色を見る限り前者(緑色)の韃靼そば粉は皮ごと製粉した全粒タイプ。後者は、皮を脱皮して挽いた丸抜きタイプ。
最初に打ったのは緑の全粒タイプです。
水が馴染んでいくにつれて色が濃く香ばしい香りも立ってきます。
そば粉の含水率が日本のそば粉と比べて低いので、加水率は28蕎麦で50%近くはいったでしょうか。
打ちあがったそばをすぐに茹でて試食へ。
麺から感じるそばの香りは弱かったんですがソバに力があるというか、日本の蕎麦にはない独特の穀物の旨みがギュッとしているように感じました。原料の扱いや乾燥調製、製粉の仕方、その後の管理など、おそらく日本人とは全然やり方が違うのと思いますが、これはこれで十分楽しめるお蕎麦です。
黄色い袋の韃靼そばも試食・・
こちらは苦くて食べすすめるのがつらい。苦いので体には良いだろうけど、これ以上は喉を通らないという方が多数でした(笑)
緑の袋の後ろにそば粉のニョッキのレシピが書かれていたので、ありあわせの材料で作ってみることにしました。スマホのカメラで発翻訳♪ 便利な世の中になったもんです。
作り方を簡単に書きますと、そば粉に水と塩を加えて混ぜ合わせ、沸騰したお湯にスプーンですくって浮かべていく。火が通って浮いてきたらあらかじめ作っておいたソースに絡めて仕上げに黒こしょうを降りかけて出来上がり。
今回はバターと牛乳にとろけるチーズを加えて、茹で汁で塩加減を調整しました。
ニョッキを絡めてとろみが出てきたところで器に盛り付けてコショウ少々。
始めて作った割にはなかなか上出来で、料理に使うことに重きを置いている国のそば粉だからか、日本蕎麦で食べるよりずっと美味しく感じました。ところ変われば何とやらだなと感じながら、また一ついい勉強になりました。