信濃でいただくお蕎麦は、上品で綺麗で気持ちが洗練されたような気分になりました。

実は松本にきて一度も蕎麦を食べていませんでした。

そば打ち名人戦の観戦とそば祭りの見学が今回の僕の主な目的。どこでもいいからササッと2、3枚食べたかったんですが、なんせお客さんが多くてお店の前は行列、車での行動だから渋滞はひどいし時間は無いわで並んで食べるほどの余裕がありませんでした。せっかくそば祭りへ行ったのに食べれないとは。。。

なので、帰りに立ち寄ったおそば屋さんで思いっきりいただきました。

まっ白いきれいな更科そばは福井ではまず見ないので、素肌美人の蕎麦にしばし見とれつつ、上品な香りを甘みを楽しみました。空っ腹には最高に美味しかったですね。

食べることが好きな蕎麦好きの知人から以前聞いた話を思い出しました。自分のそば観を押しつけて「これは蕎麦じゃない!」と他の文化を受け入れようとしないそば職人?がいて、こだわりはわけるけど、地方には地方に伝わる文化があるのに、それを受け入れず自分の価値観でものを熱く語るのは聞くに堪えなかったって。

僕は福井生まれでおろしそばで育ってますから、全国の美味しい蕎麦をいくら食べても結局はおろしそばが一番おいしい思うはずです。でも、ところ変わると同じお蕎麦でもいろんな形があって、文化があって、歴史があって、感動がある。そんな体験をすると、地元の蕎麦がまた違った目線で見えてきますし、福井に越前おろしそば文化があることを誇りに思います。

とても有意義で収穫と実のりある視察でした。

おわり

加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
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