ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)にお招きいただきました。福井県産の食材を使い、福井県が誇る伝統工芸品をお料理の器やテーブルセット、杯などに贅沢に用いた食事会。今回、前菜として出されるそば粉のガレットに越前ふくいガレット粉【KS】をご提供させていただいたので、とても楽しみにしておりました。

会場には、野菜・肉類・魚類・米など食材の生産者から、日本酒・チーズ・ジェラート・パスタなどの専門職人、越前和紙・和漆師・越前打ち刃物・越前漆器など伝統工芸の職人までそうそうたる方々。なかなかこれだけの専門職の方が一同に集まる機会には恵まれませんし、一部とはいえ福井が誇れる文化の素晴らしさを感じました。

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)▲そば粉のガレット 3種のチーズ 酒かす越のルビー
無農薬で栽培された福井県産(福井在来種)ソバを2年熟成させ、皮付きのまま石臼製粉したガレット専用粉「越前ふくいガレット粉【KS】」に小麦粉、卵、牛乳、塩、砂糖などを加えて焼き上げたガレット生地にチーズ工房ラヴェリタさんの3種のチーズと吉田酒造【白龍】さんの酒粕を包み、エコファーム舟枝さんの越のルビーを添えた前菜です。

フレッシュチーズが溶けないように粗熱を取ったガレットは、フワッとした食感でチーズの強い香りが来た後にそば粉の香ばしさが出てきて最後の最後、少しだけ舌に残る苦みがさっぱりとさせてくれて、トマトの甘さを引きたててくれているようでした。

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)▲吉川なすのソテー 山うに 金時草
鯖江市伝統野菜等栽培研究会さんが栽培された吉川なすは関西の水ナスににた容姿ですが全くの別物。肉厚でしっかりとした歯ごたえがあり茄子の味が濃い。表面にぬってあるのは山ウニ(ゆずうに)と言って、鯖江市河田地区に古くから伝わる調味料で、柚子の皮をすりおろして唐辛子と塩を混ぜて練り上げ熟成させたものです。

僕は温かいうどんや焼き鳥などにちょっとつけて食べることが多いのですが、なすと柚子という一見、思い浮かびそうな組み合わせでも意外とやらないこの料理がすごく美味しくて、こういう食べ方もあるんだなーと感動しました。

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)▲敦賀の真鯛 奥井海生堂蔵囲昆布〆 ポポ 胡瓜 オクラ 百年のお酢蜜ジュレ
奥井海生堂さんの昆布で〆た真鯛は純粋な旨みだけが凝縮していて海藻臭さは全く感じられません。さらにとば屋酢店さんの百年お酢蜜ジュレのまろやかな酸味とほどよい甘みが美味しさを引きたてるだけじゃなくて全体をシャキッとまとめてくれて上手な組み合わせだなぁと思いました。

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)▲越前がれいのポアレ 3種のパスタ マコモ茸 ニンジャソース
岩本水産さんの越前かれいを絶妙な火の通し加減で調理されていて、ふわっふわなんだけど身はしっかりしていて噛むほどにかれいの香りがしてくる。マコモ茸の食感が楽しいし、変幻自在なニンジャソースをたっぷり吸った3種のパスタ(越のルビー、ワカメ、卵)が最高でした。

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)▲若草仔牛のロース肉とモモ肉のロースト 椎茸のファルシ ほうれん草 いちほまれ
福井で仔牛を育てているとは知りませんでした。河和田東部美しい山里の会さんが育てる若草仔牛は、肉質が柔らかくジューシーでさっぱりしているので、油ものが弱い僕でも最後まで美味しく食べることが出来ました。何より感動したのが姉崎椎茸園さんの干し椎茸を使ったファルシ。ステーキか?と思うような肉厚で味わい深い椎茸と今年から販売がスタートした福井の新ブランド米いちほまれ入りの肉種が素晴らしかった。ソースの味付けが全体的に薄味でしたが、表面に薄く振ってある粗塩がいい仕事していました。

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)▲大吟醸と里いものジェラート
森國牧場(ジェラート トリノ)さんのジェラートは何度も食べたことがあって中でもこの大吟醸と里いものジェラートは大好きで良く食べていたのですが、今回は白山やまぶどうワインさんのブルーベリーソースとのコラボとあって贅沢の極みです。

最初、ブルーベリーの酸味と香りが大吟醸の香りを消してしまうかと思ったんですが、むしろ互いに引きたてあってとても華やかで爽やかな香りを楽しむことが出来ました。今回はお酒を一滴も飲まなかったので、余計によく分かったのかもしれません(笑) ゴロっとしたブルーベリーも美味しくいただきました。

ドミニク・コルビ シェフと 福井の“食”を楽しむ会@イル・ヴィゴーレ(サバエ・シティーホテル)

最後にコルビさん始め、イル・ヴィゴーレ総料理長からのお話があり、調理に携わった料理人さんもご紹介いただいて宴たけなわの中での閉会となりました。

この食事会にお誘いいただき、新しご縁もいただけたことを心よりありがたく感謝しています。
本当に楽しく幸せな時間でした。ありがとうございました。

■ドミニク・コルビシェフの経歴
パリ生まれ。
1991 年 1582 年創業のパリ「ラ・トゥール・ダルジャン」副料理長
1994 年 「ホテルニューオータニ東京」内「ラ・トゥール・ダルジャン」エグゼクティブ・シェフ
2002 年 「ホテル ニューオータニ大阪」総料理長および同ホテル内フランス料理「SAKURA」料理長
2013 年 「ル・コルドン・ブルー日本校」エグゼクティブ・シェフ
2015 年 四谷荒木町に「フレンチ割烹 ドミニク・コルビ」オープン
2016 年 メゾン・ド・ミナミ、シュヴァリエ・デュ・ヴァン総料理長就任

■日本酒提供
伊藤酒造合資会社
真名鶴酒造合資会社
吉田酒造有限会社

■伝統工芸品提供
株式会社杉原商店:越前和紙(ランチョンマット)
山嘉商店株式会社:越前漆器(酒器・ミニ箱)
株式会社漆琳堂:越前漆器(お椀)
高村刃物製作所:越前打ち刃物

[9月4日(火)]
天気:晴れ
石臼工場内室温:25℃
石臼工場内湿度:55%
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製粉に命をかける五代目社長と、蕎麦が大好きおかみの日記

加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
カテゴリー: そばガレット、クレープ、そば粉の料理, 粉奈屋六代目の足あと タグ: パーマリンク