石臼と先が細い金槌は何に使うのでしょう|石臼製粉のQ&A

ホームページで紹介されている写真で石臼と先が細い金槌がありますが、この金槌は何に使うのでしょう?

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【回答】

これは「たたき」、「ちょうな」と呼ばれる石工の道具です。
カガセイフンについて(カガセイフンの理念)のページにあるようにすり減った石臼の目立て(目起こし)作業に使用します。/about/

石臼と先が細い金槌は何に使うのでしょう|石臼製粉のQ&A

カガセイフンで使用している石臼は120年以上前のものから直近でも30年前の石臼があり、それぞれ作った年代と石工職人が違うので石臼それぞれに石工の個性が宿っているといいますか、独特の”クセ”があります。石臼独特の文様も臼ごとに微妙に異なるので、目を見て必要な箇所に必要な溝を起こしていくという根気のいる作業です。

上臼下臼の2対を目起こしするには早くても丸1日かかり、そのあと摺り合わせという上下臼がしっかりと噛みあって粉がまんべんなく挽けるかどうかを見ます。ここで噛みあいが悪かったり粉が安定しなかったら、噛み合うまで方臼80kgもの重さがある石臼を何度もめくったり設置したりを繰り返して微調整していきます。合わない時は1週間経ってもダメなときがあり、個性と個性の駆け引きです。

一口に”ちょうな”といっても色々なサイズや形、重さがあります。

石臼と先が細い金槌は何に使うのでしょう|石臼製粉のQ&A

石臼や施したい目に合わせてちょうなを選びます。
この目立てによる溝の深さやたたく角度一つで後に挽きあがるそば粉が変わります。

僕が幼いころ、祖父のあぐらに座って石臼を前にままごとのようにトントンと目立てをしていたのを思い出します。その時に使っていたちょうなはこの中にあり今も大切に使っています。

[12月11日(木)]
天気:雨
石臼工場内室温:11℃
石臼工場内湿度:70%

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加賀 健太郎 について

年間100店以上の蕎麦店を食べ歩き/蕎麦を食べてソバの挽き方を考える/ミシュラン星付き店へのそば粉納品事例多数/自社で開発した福井県産そばのガレット粉を本場フランス・ブルターニュでプレゼン/出張先では「体のどこを切っても蕎麦が出てくる」くらい蕎麦を食べ歩く ■ブログ→ http://kaga-seifun.com/sobako/
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