本格的なガレットを求めて東京在住の知人から「最近、よく見かける」との情報をもらい、今回は赤坂のガレット店へ行ってみることにしました。
フランスに本店を置くブレッツカフェ クレープリーの店内は本場を思わすような店づくりと棚に並んだシードルがいい感じで、店員さんの「~名様です。」「ありがとうございました。」の言葉が基本的にフランス語なので雰囲気も出てました。
午後4時にもかかわらず満員状態。
ガレット食べるのに待つなんて、さすが東京・・なんて思っているうちに通されたのは正面のカウンター。ガレット職人:クレーピエが一枚一枚焼いているところを直に見れる場所でした。
かなりのメニューがあったのですが、「卵とチーズ」「スモークサーモンとサワークリーム」のガレットを注文し、クレーピエの仕事ぶりをじっと見つめていました。
ドロッとした生地を鉄板の上に流したら、さっと広げて裏返しバターを塗ってパリパリに仕上げる。たぶん、モノによって火の強さや焼き時間が違うんだろうけど、すべて同じように仕上げるのは見ているよりずっと難しそうでした。
【卵とチーズのガレット】
パリッとしたガレットとほのかに香るバターの風味、半熟の卵、チーズの塩気がちょうど良く、あまり飲み慣れていないシードルでも組み合わせるとガレットの油っぽさがサッと消えてリンゴの香りが残るので、飽きが来ず最後まで美味しくいただけました。
【スモークサーモンとサワークリーム】
肉厚薄塩のサーモンにちょっと火が入った半生の状態と、サワークリームの酸味の相性がマッチして、レモンが香るガレットの食感も良かったです。個人的にはちょっと重かったけど、こちらも安心して食べられる一枚でした。
生地はそばの香りが全くしなかったのでやはり日本人のように香りで食べるのではないんだなと、食べ進めて感じました。でも、パリッとしていながらもモチっとした食感はクレープとは違って独特のものがあります。
美味しかったですよ。
ブルターニュ地方は昔、土地が痩せていて小麦が育たなかったため、痩せた土壌でも育つそばの栽培を行いガレットを焼いたとの話を聞いたことがあります。
フランスで食べるのとは当然違いがあるでしょうけど、色々な出来事を乗り越えて育ってきた独自の食文化を日本にいながらにして間近で触れられるということは素晴らしいことだと思います。