福井県産ソバの栄養・機能性や早期収穫そばの品質、十割蕎麦の品質評価会が福井県食品加工研究所にて行われました。

福井県食品加工研究所にて、福井県産ソバの品質・加工適正として、以下の3点を中心に研究結果発表会がありました。

・福井県産そばの栄養・機能性

・早期収穫そば(早刈りそば)と普通そば(完熟そば)の品質および保存方法

・十割蕎麦の試食を含めた品質評価

福井県産ソバの栄養・機能性や早期収穫そばの品質、十割蕎麦の品質評価会が福井県食品加工研究所にて行われました。

福井県産そばの栄養と機能性

そば粉の栄養成分である無機質(ミネラル)は、カリウム、亜鉛、鉄が多く、ビタミンは、B1、B2が多い。

・そばの品質

[製麺性]
タンパク質(水溶性)が多いと粘りがあって、製麺しやすくなる。

[色]
淡緑色でクロロフィル(甘皮部分)変色していないものが好まれる。

[風味(香り、味)]
甘皮や子葉部に多く含まれる。

[食感]
歯ごたえのあるもの。でんぷん量と質

[鮮度]
そば粉は変質しやすい。酵素が多い。

・福井県産ソバの特徴

粒の大きさは小さく果皮率も少ないが、製粉歩留が高く、香り歯ごたえは強い。

・福井のそば麺の特徴

麺の色が濃く、香りや風味が良い。歯ごたえのある食感がある。
石臼挽きにより甘皮や子葉を挽きこんだ全粒粉そば粉を用いている。

・そばに含まれる機能性成分

ポリフェノールの活性酵素が癌や心臓疾患、脳血管障害などの生活習慣病を抑制する働きがある。また、毛細血管を強化し、血流改善効果がある。ポリフェノールは、ビタミンCを同時に摂ると効果が強まり、コレステロールの低下作用がある。
ACE阻害作用(血圧の上昇を抑制する作用)はソバと大豆に多く含まれ、ソバのACE阻害物質は水溶性で100℃以上の加熱で分解しやすい、そのため、効率よく摂るには、そばがき、そば粥、そばご飯など、100℃以内の加熱でまるごと食べられる調理法が効果的です。

・ルチン(ポリフェノールの一種)

紫外線から植物体を守る効果があり、外皮・果皮など外側に多く含まれ、早期収獲ソバ(早刈りそば)や夏ソバ(夏に収穫する春まきのソバ)にも多い。

早期収穫ソバ(早刈りソバ)と普通ソバ(完熟ソバ)の品質

福井のそばは8月中旬に播種し、早期収穫そば(早刈りそば)は10月下旬頃に収穫、普通そば(完熟そば)は11月中旬にかけて収穫する。これによって作業時期を分散でき、霜害・雪害の回避と作付面積の増加が可能になった。また早期収獲ソバ(早刈りそば)の栽培によって「新そば」を早期に提供できようになり福井県産そばの需要拡大につながった。

ソバの収穫時期が早まるとそば粉の黄緑色が強くなる。またポリフェノールやルチンが多くなり抗酸化性も高くなる。早期収獲ソバと普通ソバの製粉性の違いはほとんどなく、製麺性に関連する成分に大きな差はありません。

早期収穫ソバ(早刈りソバ)の保存方法

今まで、早期収穫ソバ(早刈りソバ)の適正な貯蔵方法については分かっていなかったが、調査の結果、-20℃~10℃低温度帯で真空包装にして貯蔵すれば色味が保たれ、劣化を抑えられる。また、品質(デンプン特製:製麺性や麺の評価)についても低温貯蔵することによってデンプンの変化が抑えられる。ただ、ルチン、タンパク質の栄養成分は貯蔵期間中の変化はあったものの貯蔵温度との関連はなかった。

十割蕎麦の試食を含めた品質評価方法

1年間低温貯蔵された早期収穫ソバ(早刈りソバ)と普通ソバ(完熟そば)を研究所内にて、同じ条件で製粉・製麺し、ソバ生産農家、そば店主、製粉業者、県の担当者など、各分野の専門家がに提供されました。

福井県産ソバの栄養・機能性や早期収穫そばの品質、十割蕎麦の品質評価会が福井県食品加工研究所にて行われました。

一度に早刈りそばと完熟そばを味わうことによって両方の違いや良さを改めて確認できましたし、今回の発表会はソバの成分はもちろん、早刈りそばの貯蔵方法をしっかりと把握するとともに、今やっている「越前そば粉で100日蕎麦ダイエット」の食事法やソバの摂取の仕方についてとても参考になるものでした。

また、福井県民が健康な県だと言われているのは、一つには日ごろから蕎麦をよく食べているからだと思います。
「越前おろしそば」は大根にビタミンCが含まれているので、一緒に摂取することによって相乗効果が出ているんでしょう。6月のダイエット結果が楽しみです。

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