私たちは「福井県産無農薬栽培の玄そば」を使用し、伝統の石臼と製粉技術で試作を行い、業務用そば粉を作り上げます。
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フランスと東京で腕をふるい、現在は福井市でフランス料理店を営む北野さん。奥様はパティシエです。お店では、ご実家の大野市で栽培した野菜と、熊肉や鹿肉を使ったジビエ料理も提供しています。北野さんはフレンチでも使用するそば粉を福井産でやってみたいと「フレンチ蕎麦会」を企画しました。
北野シェフ(以下、北野) フランスでは日本のように麺にはしません。ですがそば粉といえばガレット料理もありますから、最初からそば粉にはなじみがありました。かねてからソバの実を100%使った料理をしてみたいと考えていたんです。十六穀米ではなく、ソバの実そのものを探していましてね。抜き実だけを販売している製粉所がなく半ばあきらめていたところ、そば打ちをする知人を通じてカガセイフンさんと出会いました。
北野 大きく違うのは粘りです。フランスのそば粉にはここまでの粘りはありません。粘りは、日本のそば粉というより福井県のそば粉の特徴だと思います。越前のそば粉でガレット粉を作ると、まるで山芋をすりおろしたような粘りになるんですよ。「はて、この粘りはなんだろう?」と私は福井県のソバの特性を知りたくなりました。
北野 加賀さんからそば粉のカタログをいただいたのですが、粉の種類が多くて何がどの料理に合うのか分からなかったんです。「何がどう違うのだろう」と疑問に思い「そば粉のことは加賀さんに聞いたらいい!」とひらめいて、加賀さんに丁寧に説明をしていただきました。料理に合わせた粉のことも相談をして決めたのが4種類。「ソバの実(抜き実)」「越前ガレット粉」「粗挽き(奥越)」「細かい粉(水仙)」です。
加賀 メニューや料理内容を詳しくお聞きしてから、最適なそば粉を伝えました。フランス料理はあまり詳しいほうではないので、フレンチの技法や仕上がりのイメージを想像しにくいところがありました。ただ、自分にも少しばかり料理の心得があるので、意見やアイデアを出し合って組み立てることができたと思います。
北野 やってみたかった料理は「うずらの詰め物料理」です。うずらのお腹の中に詰め物をする、フランスの田舎料理です。ソバの実をたくさん詰めて風味を残すことを第一に考えました。ほかにもそばがき、ピタパン、クラフティなどを作りました。
加賀 私はこれまでガレットしか食べたことがなかったので、どの料理も感動の連続でした。食べてみて「北野さんがイメージしていた料理はこれだったのか!この味なのか!」と気づくこともあって。次はもっとそば粉の提案が具体的にできそうです。
北野 11月でしたので、このときは新そば粉を使いました。まず白い器に、うっすらと緑色を浮かび上がらせるスープを出したかったんです。ほかにはそば粉を使ったパイ生地、鹿肉や鴨肉を取り入れた料理を考えました。新そばは想像以上に色と香りがあり、どう生かしたらいいのかと悩みましたね。
そば湯を出そうとしたところ、加賀さんから「沸かしすぎると色が飛びますよ」とアドバイスをもらって慌てて止めました。ソバは調理寿命も短い。こういったアドバイスをくれるのもそば粉を知る加賀さんだからです。
北野 たくさんありました。事前に試作を重ねたことで、そば粉に対して私なりの感覚が得られました。当日の朝挽いたという挽きたてのそば粉をいただいたんです。フランスではまず挽きたてなど手に入りません。加賀さんのそば粉を手にして、ここまで香りが立つ粉だとは思っていませんでした。
また、ソバの実を炊くと粘りがでてくるんですね。口に入れたときぬるっとしたあの独特な食感。噛めば噛むほど味と粘りが出てきました。
難しかったところは比重です。小麦粉との差はここでしょう。沈殿して上下で分かれてしまう特徴を生かしてクラフティを思いつきました。1gの違いが本当に大きい料理です。
北野 2回の料理会を経て、これなら定番で出せそうだという料理はいくつかありました。一方で料理人としてなら満足でも、経営としてはどうかと小規模な店舗なら考えるところです。それは価格と店内のオペレーションの部分です。ひとりでやれる料理か、時間がたつとどうなるか、人の手が必要かどうか、などなど。例えばそばがきは、試作で二人分くらいなら余裕なんですが、大人数で一気に出さないといけない場合は大変だということが分かりました(苦笑)。
北野 私は麺としての食べ方以外に、もっとおいしく食べられる料理法があると思っています。ソバの利用価値はもっとあると。加賀さんのそば粉に出会ってそれが実現できたのです。しかも私自身も知らなかったソバの風味や香りがあることを知りました。気づきをいただいたおかげでこれまでにない食べ方を提案したいとイメージが湧いてきました。
北野 小麦粉を購入する場合、私は産地や品種、個別のデータを見て購入するようにしています。ただそば粉は知らないことが多く、在来種の話も初めて聞いたくらいです。福井県在来種があること、夏ソバと早刈りがあることなどもっと知りたい。このあたりのソバの背景を知ってから料理に使いたいのです。理解をして料理に入ると面白さが広がります。
新そばの時期には毎年ソバ料理会を企画したいですね。ソバを知れば知るほど何かできると思います。実際に私の店で毎日出せるメニューになるかどうかはスタッフのオペレーションを考えないといけないのは確かです。その葛藤もありつつ、料理をする面白さは否めません。福井のソバを使ったル リヤンの定番メニューは出したいと画策中です。
北野さんは料理の下処理を実に丁寧に時間をかけて行っています。素材に真正面から向き合っていかに美味しく食べてもらうかを常に考えている料理人です。
2回のソバ料理会については、いろいろな条件で挽き分けたそば粉が、それぞれどんな性格を持つのか、調理法によってどんな仕上がりになるかということを想像する機会を得られました。シェフと話し合い、情報とイメージを共有することによって僕は挽き方を考え、北野さんは調理の仕方を考えることができたと感じています。
『ル リヤン』さまへの納入事例
納入そば粉とご注文頻度と数量
1回目「ソバの実(抜き実)」「越前ガレット粉」「粗挽き(奥越)」「細かい粉(水仙)」
2回目「奥越」「早刈りの抜き実」
〒910-0023 福井県福井市順化2丁目10-6 京町ロータリービル1階
電話:0776-28-0288
営業時間:17:30~23:00
定休日 :毎週日曜日・不定休
駐車場 :近くのコインパーキングをご利用ください
※誠に残念ながら2018年に閉店されました。
加賀健太郎ブログ「越前そば粉屋六代目の加賀健太郎は石挽きの音に癒される」
福井市片町のLe Lien(ル リヤン)で行われたフレンチ蕎麦会で、全ての料理にソバを使ったフルコースをいただきました。
https://www.kaga-seifun.com/sobako/soba_konaya6/garettecrepe/11412/
全てに福井県産在来種の新そばを使ったフレンチ新蕎麦会が福井市順化のLe Lien(ル リヤン)でありました。
https://www.kaga-seifun.com/sobako/soba_konaya6/garettecrepe/11800/
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